2012/07/28 by jixin

【張赫赫】学びたい戦略性と徹底した「草の根」主義―張赫赫さん講演会

日中市民社会ネットワークは7月22日(日)、東京都・西日暮里の日本エコツーリズムセンター2階会議室で、中国初の環境NGO「自然之友」副代表・張赫赫さんの講演会を開いた。これは5月に発足した専門チームの活動第1弾となる。チームメンバーや、日本各地で活動する環境活動家ら約20人が参加した。参加者たちは3時間に及ぶ講演時間の最後まで熱心にペンを走らせ、中国のNGO活動の状況やNGOと企業の距離などについて、積極的な質問が相次いだ。

記念すべき第1回目の講演として最も大きな収穫は、張副代表の話す「自然之友」の理念、活動の軌跡、現在の取り組みを通して、中国NGO全体の歴史的流れや現在の様子が参加者に伝わったことだろう。「自然之友」の設立は1993年。中国NGOのパイオニア的存在であり、その活動は中国NGOのモデルと言える。

張副代表はまず、設立当初の「キンシコウ(孫悟空のモデルになった猿)」「チベットカモシカ」の保護を訴える活動などを取り上げた、人々の注意を喚起する啓蒙・キャンペーン中心の活動について説明した。続いてその後の取り組みとして、環境に影響のある政府の施策に初の周辺住民込みでの公聴会を開いた円明園の工事の例や、発電のための大型ダム建設に対して消費側のスタイルを変えていこうと、エアコン設定を26度にする全国運動を展開したことなどを説明。「戦略的アピール」と、「問題提起に止まらず、いかに代替案を示すか」を特徴とした、中国の市民社会運動を紹介した。

印象深かったのは、「自然之友」の徹底した「草の根」主義だ。現在の課題は、いかに市民の参加を得て実際の変化を起こすかだという。張副代表はこれからの仕事内容として、都市人口の増加に対応したゴミ問題、持続可能な交通、エコ住宅の推進の3つを挙げた。ポイント制を導入して、住民が進んで家庭ゴミの分別に参加するようにしたり、自転車利用の促進・ニーズの把握のために、市民から意見や情報を集めて公開するサイトの設置を政府と交渉するなど、常に「誰でも身の回りのことから参加できる」活動を原則として、活動している。

講演後のフリー質問の時間には、企業とNGOのかかわり方などに鋭い質問が集中。企業・政府とのかかわり方は、日中のNGO共通のテーマであるとの、共通認識が生まれた。張副代表も「日本の経験を知りたい」と話し、この分野での情報収集や情報交換ニーズがあることも分かり、今後のCSネットの課題の一つになった。

執筆者:立花 裕子

 

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