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2012/05/05 by Matsue

社会的企業「グリーンカラー」の夢と実践

生ゴミは水分が多く、成分が複雑で、その処理方法は全世界で難題となっている。大学を卒業してすぐに社会的企業「グリーンカラー」を起したばかりの鄭営啓は、30余種の鉱物の粉末と生ゴミを混ぜて有機肥料を作ることが出来る。農産物に対する増産効果は、普通の肥料に比べ30%以上も高い。

社会的企業「グリーンカラー」の夢と実践

1年半前、私は卒業したばかりだったが、生ゴミ回収をする社会的企業の実践に身を投じることを決めた。すべてを非常に単純に考えていた。学生時代、私は生ゴミ回収ビジネスの構想で、三つの大学生商業プランコンクールで優勝した。その過程の中で当地の生ゴミの処理の障害を深く理解し、多くのよき師よき友に出会い、ある弁当屋さんからは生ゴミの無償提供を得ることができた。また、30年間有機物処理の技術を研究している一人の台湾人科学者は、なんとその技術をすべて授けてくれた。その時、私には言い表せない使命感が芽生え、心中「もし私が堅持し続けることができたなら、10年、20年後に香港は生ゴミの処理で顕著な進展があるはずで、成功したビジネスモデルを世界各地に広げることすらできるかもしれない」と思った。

ひょっとすると、このような間抜けさ加減が、私をずっと現在まで歩ませたのかもしれない。そんなバカだから、いつも家人を心配させている。香港中文大学で工商管理1級の栄誉を得て卒業した時は、まるで入場券を手に入れた気分だった。高給高位を求めることが出来、長年苦労して私を育ててきた親も、やっと何とか息を継ぐことが出来る。それなのに、息子ときたら、なんと生ゴミを回収する会社を始め、米を作り野菜を栽培しようと言うのだ。俗に「せっかく事務所に勤められるのに行かず、なんと農場に行って日に当たり雨にぬれるのか?そんなに農作業を好むなら、なぜ当初そんなにたくさんの本を読んで勉強したのか?」と言われるが、まさにそれだ。

市場、技術とコストを結合して優勢を得ることには、その時まだ着手していなかったが、借り賃の圧力はなく、夢は非常に多く、心配は非常に少なかった。私の頭の中では、常に香港の生ゴミが台湾の専門技術によって、低コストで良質の肥料と飼料に生まれ変わるという夢を思い描いており、また当地の農場や養殖場と協力し、環境保護でなおかつ健康に良い食材ブランドを世に問い、中産市場に打って出るつもりだった。その計画には三つの主要な強みがあり、私の胸を確信でいっぱいにさせていた。

まず、台所の生ゴミそれ自体の出所は豊富で、バランスのとれたタンパク質、鉱物質、酸素などを含むため、動物と植物が吸収すれば、栄養価値は比較的高くなること。この生ゴミで栽培した野菜は味が一層濃く、飼育したニワトリはさらに味が深い。更においしく、更に健康な食材があり、効果的なブランドと宣伝策略を組み合わせれば、香港の多くのお金持ちが買いたいと思うはずだと私は信じていた。

その次に、一般的な露天での生ゴミの分解では、臭いは避けられないが、台湾の協力者から提供された技術では、ある天然鉱物で臭いを吸収分解できるため、臭みの面倒さを恐れないですむこと。香港は土地が少なく人は多いので、ちょっとの臭みでも必ず訴えられてしまうが、私たちは臭いを避ける技術をマスターしているので、技術を各方面に広げることも容易だろう。

更に、一般の農場と養殖場は中国国内から肥料と飼料を買うが、重量と体積が非常に大きく、運賃がかなり高いこと。私たちは当地の生ゴミを集め、台湾の技術で低コスト処理を行うので、コストは内地産品の半分だ。しかも私たちは契約農家の土地と田をすく農業機械を借用して、かきまぜ、発酵を進めることが出来るため、借地、人を雇うコストを引き受ける必要はなく、更にコスト面で有利だ。

このように市場、技術とコストを結合した強みがあるため、私はこの社会的企業が「頭角を現す」ことが出来ると深く感じていた。私たちは食品ビジネスから利潤を繰り越して一歩一歩と拡充する一方、業務の拡大に従って私たちの社会的使命を実践できる――つまり、当地の生ゴミの量を減らし、ビジネスの積極的な力をうまく使って、自分たちで香港の環境を改善することができる、と。

少しもロマン的ではない実践と堅持

想像はいつも美しい、しかし実際に始めるとそのようにロマン的なものではない。今年1月にサイゴン街へ行った時のことを今でも覚えている。200㌔の魚のあら、ニワトリの頭などを集めて実験をしたのだ。運ぶだけでも十分辛く、さらに数十個の魚の頭、ニワトリの頭と格闘して、午後の食事すら食欲がなかった。その時、魚の血や内臓で一杯の生ゴミ桶の中から、分解できないポリ袋を自ら拾い出さなければならなかった。回想すると、今でも気分が悪くなる。その後3週間、私は定期的に堆肥の山に行ってひっくり返し湿度を調節しなければならなかった。初期のころ、湿度を正確に加減できず、生ゴミの全堆肥が数百匹の蛆虫に満ち、さらに加えて非常に臭いアンモニア(Ammonia)臭が発生した。時には、当初何でこの道を選んだか、とため息を禁じえなかった。

しかし、もし挫折に会って簡単に退却していたなら、今日の私たちはない。現在、私たちは粉嶺鶴藪でモデル農場の建設に着手し、生ゴミ処理の新技術を展示している。12月からは、生ゴミ堆肥で育てた新鮮なサラダ菜を食べることが出来る。将来は契約栽培の方法を通じて一歩一歩生ゴミ処理量を拡大し、あわせてサラダ菜(salade)をビジネス区の各ビジネスビルおよび高級住宅街に売りたいと思っている。私たちはまた香港中文大学にモデル温室を建設することに着手した。付近のレストランの茶カス、タマゴの殻、残飯を堆肥に運用し、同時に栽培もし、あわせて計画的に学生組織と連合して定期的な活動を行い、学生の農業、環境保護に対する関心を引き起こす。

何事も最初が難しい。とっくに苦しい時があることは予想しており、現在歯を食いしばってこらえれば、未来には光明を見るチャンスが現れる。生ゴミ処理事業と有機農業は現在始まったばかりだ。しかし石油資源の有限なこと、地力の減退、そして環境保護の趨勢を考慮すれば、この二つは未来の大きな産業であり、有意義で将来性がある。若いうちに試練に挑戦せずに、いつを待つというのか?

 

特約寄稿・鄭営啓、グリーンカラー社会企業創始者

出典:≪社会起業家雑誌≫2011年11月号

http://www.npi.org.cn/uploads/magazines/npo/2_1967_134233.pdf

翻訳:岡田由一

校正:松江直子

 

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