2012/02/01 by Fancy

屋久島コラム10:中国からの報告書2

引き続き、10月の屋久島視察ツアーの感想文のご紹介です。今回は学者や環境NGOの担当者ではなく、白馬雪山自然保護区の現役スタッフさんの感想(摘要)を皆さんと共有したいと思います。初めて海外に訪れ、初めて海を見たというチベット族のTibuさんは、真摯さに満ちた感想を寄せてくれました。本当にありがとうございます!

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2011年10月12日~17日、私は幸運にもWinrock財団の助成により屋久島視察ツアーに参加することができました。短いツアーながら、私の伝統的観念にたくさんの新しいエネルギーを注入し、視野を広げることができた旅となりました。特に、持続可能な観光について、多くの新しい知識と理念に触れ、より深く理解するようになりました。本当に収穫が多い旅でした。

屋久島は、私が想像した高層ビルと車で構成されたにぎやかな日本とはまったく違う世界でした。飛行機が島に到着し、降り立つと、目の前は緑でいっぱいでした。そして、エメラルド色の海、青々と茂っている木々、森に隠れているような住宅ときれいな道路を除いて、すべてが緑色に包まれています。

屋久島は神様の傑作と思わずにいられません。この小さい島(訳注:面積は白馬雪山自然保護区の約五分の一)には山があり、川や滝があります。樹齢数千年のヤクスギの原生林に緑色の海と白い砂浜!四日間、私たちは屋久島環境文化村センター、屋久杉自然館、屋久島クリーンサポートセンター、白谷雲水峡、ヤクスギランドを見学し、丸一日行われた交流フォーラムに参加しました。個性豊かな民宿を体験し、珍しい地元の料理を味わいました。短い時間ではありましたが、屋久島について基本的な認識ができ、屋久島で行われているエコツアーについては深く考えさせられました。視察の内容と感想について簡単に紹介したいと思います。

一、視察の内容

1、屋久島の環境保護の歴史

屋久島は二度の大きな災難に逢いました。一つ目は、中国の多くの地域と同様、経済発展のため原生林が大量に伐採されたことです。しかし、だからこそ、住民たちは自然環境を大事にできるようになりました。彼らは過去の過ちを改めるために、森林資源の保護に全力を尽くし、今の成果をあげました。二つ目は、大量の観光客がもたらす悪影響。屋久島は現在、この問題を解決するために、知恵を絞って努力しています。島の条件に合った持続可能なエコツアーを模索し、自然資源を生かして自然学校という新しい環境教育を実践しています。

2、全員参加の環境保護

ごみ処理場(屋久島クリーンサポートセンター)の見学は今回のツアーの中でも重要な内容でした。屋久島のごみ処理の方法は我々の想像を超えています。徒歩で分け入った原生林も、車が往来する道路も、いたるところきれいで人が捨てたごみはほとんどなかったです。これは住民たちの高い環境意識と自治体の努力のおかげだと思います。住民たちはごみを細かく分別し(訳注:生ごみとてんぷら油も資源として回収されています)、自治体は分別されたごみを処理場に運び、環境に影響を与えない方法で処理しています。このような措置のお陰で、屋久島のきれいで美しい環境が守られています。

3、調和が取れた社会

屋久島の人たちは礼儀正しい。どこだっていつだって、人に会ったら、お辞儀しながら挨拶します。人と人との距離は自然に縮んで、調和的な人間関係が生まれます。屋久島の人は情熱でホスピタリティ精神を持っています。今回、最初から最後まで案内してくれた星川さんご一家と山下さんご一家はその代表だと思います。彼らの熱意に深く感動し、心から今までの日本人に対する見方を変えました。彼らのことをとても尊敬しています。

二、感想

1、職員の素質を高め、新しい理念について勉強し、白馬雪山自然保護区に合った「エコツアー」を模索していきたいと思います。

白馬雪山は、屋久島と同じく生態環境が破壊された過去があります。しかし、私達の保護区の場合、過剰な観光によって環境に悪影響をもたらしたことはまだありません。白馬雪山は現在全国の自然保護区の中でもモデル地域とされています。今まで試してきたエコツアーも成功し、注目されています。今回の視察を通じて感じたのは、白馬雪山はすでにエコツアーを定期的に実施する潜在能力を持っているということです。これからエコツアーを実践していくなかで、問題を予測し発生を防ぐことは可能です。また、職員の能力を高めること、伝統的観念を変え、積極的に先進的スキルと理念を導入すること、地域住民と協力し合うこと、そして、自然保護の宣伝に力を入れることが、白馬雪山のエコツーリズムを発展させるための、重要なポイントです。

2、環境保護の宣伝と教育を重視し、地域全体の環境意識を向上させる

屋久島の人々と比べたら、私たちの環境意識はまだまだ初期段階にあります。地域全体の環境保護意識を高めることは、エコツーリズムを成功させるための必要条件だと思います。観光客に対して環境保護の教育を実施するだけではなく、それより重要なのは地域住民に対して長期的に宣伝と教育を行うことです。住民たちに自分の美しいふるさとに誇りを持ってもらい、地域全体の環境意識を高めなければなりません。

今回の視察のおかげで、白馬雪山自然保護区で持続可能なエコツーリズムを発展させることに希望と自信を持つようになりました。

 (作者:Tibu、編集:屋久子)

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