2011/10/31 by Matsue

第1回ロビン・ローランド賞を中国農村リーダーに授与

このほど、GLI創始者であり理事長だった故・ロビン・ローランド氏の名前を冠した「第1回ロビン・ローランド賞」の授賞式が行われ、中国の農村で開発と福祉に取り組むリーダー6名に総額8万元(約97万円)の賞金が贈られた。彼らは(2010年12月に行われた)富平学校と大地を守る会の有機農業交流プロジェクトに参加している。

富平学校理事、著名な経済学者の茅于軾氏(左)と富平学校の沈東曙校長(右)が、王紀偉氏(中)に賞状を授与

受賞者のプロフィール

1.王紀偉、男性・38歳 河南省蘭考県胡寨哥哥農牧専業合作社 創始者・理事長
2001年より、胡寨村の農業・牧畜・加工業の発展計画を農民と共に作り、生産と販売を統一して、徐々に一連の農民協力システムを作り上げた。現在では周辺の村の1900戸の農家も様々なタイプの13の合作社に参加し、収入増加を実現している。合作社では、経済発展のための活動以外にも、文芸活動や高齢者のための活動、技術研修などを行い、地域のバランスのとれた発展を促進している。大地を守る会訪問の感想は以下のとおり。「信頼関係に基づいた生産」という考え方に感銘を受け、帰国後、地元で「信頼関係のあるコミュニティを築き、良心的な産物を生産しよう」という事業計画を提案した。また、大地を守る会の契約農家の堆肥技術、包装、貯蔵などを学んだので、地元の農家が生産する野菜にもその技術を利用したい。日本の生産者協会の管理と経営モデルが大変参考になった。

参考:蘭考県は、河南省開封市にある国家レベル貧困扶助開発事業の重点県で、人口は76万。小麦・とうもろこし・大豆・落花生・綿花・シナギリ・りんご・武道・棗などの産地。一人当たり平均年収は、3200元(2009年、全国平均は5153元)

 2.岳意平、男性.38歳 河北省粛寧県春蕾メロン栽培専業合作社 創始者・理事長
農民の生計改善を促進した地域のリーダー。2005年、都市での仕事を辞めて帰郷し、農民にメロンの栽培技術指導や市場情報の提供を無料で行った。45箇所の村、5万ムー(約3335ha)まで広げ、メロン栽培農家の平均収入を、1ムー(約6.67a)あたり1000元増やした。大地を守る会訪問で受けた啓発と実践として以下を挙げている。「有機農業をすることに自信を持てた。このモデルは中国で推進できると感じた。合作社内部で実践。40のビニールハウスを新たに作り、有機メロン生産の試験基地として運用し始めた」

参考:粛寧県は、河北省滄州市にある古くからの農業県で、人口は33万。近年は穀物・綿花に加え、野菜や果物の栽培を奨励している。農民の平均年収は5711元(2010年、全国平均は5919元)

3.孫昇 男性・49歳 北京市大興区長子営鎮台達梨生産販売専業合作社 総経理 
信頼できる有機栽培と熟練の技術を示して村民全体の発展を主導した。2003年に長子営鎮で梨園を始め、2年間の技術試験の末、優良品種に更新すると同時に有機栽培への努力を始めた。また、鎮の科学技術コーディネーターとして、果樹管理の経験を周辺の村民に無償で指導し、有機生産へと導いた。

参考:大興区は、北京市の郊外に位置し、国家レベルエコモデル地区を建設中。豊富な自然資源と歴史資源を利用し、エコ農業と観光の発展に尽力している。

4.任旭平 http://csnet.asia/archives/151#more-151

5.蘇盛 男性・30歳 四川省成都市龍泉駅区錦鑫キジ養殖場 創業者
若者を率いてキジのエコ養殖で起業した。もともと医者であったが、両親の世話をするため、兼業でキジの養殖をしながら技術を磨き、近所の10数人の若者と共にキジ養殖場を成功させ、若い力を現地の農業に結集させた。2010年12月、大地を守る会を訪問したのちに、エコ養殖を発展させる決心を固め、病院を辞して、養殖専業となり、妻も会社管理職を辞めて、夫と共に農業に身を投じた。

参考:龍泉駅区は、人口56万人(2008年)。養殖場がある洛帯鎮は、明末清初の「湖広が四川をうめる」と呼ばれる湖北省・湖南省・広東省人の四川省への移民により形成された「西部における第一の客家村」であり、有名な観光地。エコ農業の発展は、現地の環境保護にとって重要な意義を持つ。

6.李玉梅 女性・47歳 四川省大邑県花水湾鎮陽溝村村民
積極的にIT技術を学んで運用し、村民を貧しさから脱却させた、先進的な農民。それまで違法な小規模炭鉱に頼っていた村の経済は、2008年の炭鉱閉鎖で危機に陥り、李は村の豊富な牧草資源を利用し、村人と共に兎の養殖を始めた。村人を集めて兎養殖の技術を学び、視察を行い、農産品を販売するほか、多彩な地域活動を展開し、30戸あまりの村民の生計を改善して彼らの気持まで前向きにした。2009年、李は大邑コミュニティ学習センターで、パソコンとエコ農業の知識を学び、エコ養豚を始めた。2010年12月、大地を守る会を訪問し、「有機堆肥でゆっくりと土壌を改良し、化学肥料や除草剤を使わずに安全な食品を生産して、消費者を安心させよう」と決心した。2011年6月、成都は洪水に見舞われ、李の飼っていた豚も10数頭が流され、養豚施設も壊れてしまった。

GLIサイトより編集・翻訳して転載:
http://www.globallinksinitiative.com/news/?p=2219

要約・翻訳:松江直子

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