2011/09/30 by Matsue

【孫恒】同心互恵公益商店:コミュニティに根ざした労働者の家

 「同心互恵店」は、「労働者の家―新労働者芸術団」が2006年に創設した社会的企業で、北京郊外の出稼ぎ労働者が集住する地域に店舗を構える。スタッフは広く社会に不用品の提供を求め、まだ使えるものは修理・消毒など必要な処理を施した後、出稼ぎ労働者を主とした低収入者層に廉価で販売し、彼らの生活費の節約に一役買っている。売れ残りや廃品は、リサイクル原料として転売する。また、集めた資源を利用して無料の図書コーナーを設けたり、各種の催しを積極的に企画するなど、労働者の生活を豊かにするために奮闘している。現在、すでに6箇所の「同心互恵店」を開設した。

同心互恵店

 発起人の王徳志とスタッフ自身も、全国各地から北京にやってきた出稼ぎ労働者だ。仲間たちが必要な衣類などを買おうとしても、収入を考えると負担が大きい。一方、都市の大多数の人の家の引き出しには、多かれ少なかれどこでも流行おくれになった衣類が眠っていると気付いた。

 そこで、王たちはインターネットと口コミで中古衣料の寄付を受け付け、それを無償で配ることをはじめた。しかしすぐに、無償では運営を続けられないこと、また服を受け取る側の気持を十分考慮していなかったと悟った。服を受け取る人は、スタッフが集めてきた大量の服の中に身を置き、周りに置かれたほぼ新品の服やまだ値札がついている服を見ると、なんとも言えない複雑な気持になるのだった。

 その後スタッフは相談の末、公益商店という方法で中古衣料に活躍の場を与えることになった。店で売る服の価格は、市場価格よりはるかに低い。しかし、必要な人に身に付けてもらうほうが、北京のどこかの家の箪笥に死蔵されているより、はるかに価値があるというものだ。

河南省の蘇さんは同心互恵店の店員だ。美を愛する彼女は、「入荷」がある度、自分も気に入った服を何点か選ぶ。

いい服はないかな?

 公益商店のコスト以外の収入は、労働者の夜間学校、労働者文芸団体、子弟の学費助成基金、職業・法律知識研修、ボランティア活動、生活支援、労働者権益の保護活動などに当てられる。

どの同心互恵店にも、無料の図書コーナーが設けられている。図書も支援者から寄付されたものだ。労働者たちは、仕事帰りにここで本を読んだり、勉強したりできる。

 公益商店のより良い発展のため、「同心互恵商店監督管理委員会」も設立した。委員会は、各支援団体、ボランティアの代表者、同心互恵店の労働者会員の代表者、労働者の家の代表者で構成されている。商店の収入と支出の明細表は、定期的にニュースレターやウェブサイト、メディア報道などを通じて発表される。

 公益商店は、労働者に歓迎されているだけでなく、社会の様々な人々から積極的な支援を受けている。北京のいくつかのコミュニティでは、代理で寄付を受け付ける場所を設けているし、清華大学・人民大学・北京林業大学・地質大学など多くの大学では、学生が自ら中古衣料を集めて届け、暇を見つけてはボランティア活動をしてくれる。 やればやるほど多くの人の理解と協力を得られるようになり、店のメンバーたちはこの事業に対し、ますますやる気を感じている。

関連ウェブサイト:

同心互恵公益商店ウェブサイ「同心互恵ネット」
http://www.tongxinhuhui.org/
労働者の家・新労働者芸術団ウェブサイト「大きな声で歌おう」
http://www.dashengchang.org.cn/

以下の資料をもとに編集:
1.同心互恵公益商店:コミュニティに根ざした労働者の家
 http://www.dashengchang.org.cn/Article/ShowInfo.asp?ID=355
 作者:『北京晩報』劉航
2.同心互恵公益商店は、長期的に寄付を募っている
 http://www.chengbiancun.com/2010/0701/7534.html
3.「同心互恵店」百度空間
 http://hi.baidu.com/tongxinhuhui/blog/item/00dbd0d82795623132fa1ce6.html

編集:李君暉
翻訳:松江直子

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