2011/08/25 by Matsue

【宮崎いずみエッセー】2011年の中秋ギフト(月餅)事情

北京の情報ボランティア・宮崎いずみさんから、季節のお便りです。便利な時代になっても、家族団欒の伝統は形を変えて続くのですね。

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今年の中秋の名月は9月12日。中国では今、中秋商戦まっさかり。というわけで、今回は中国の中秋ギフト事情についてお話ししたいと思います。

まずは中国の中秋の風習についてご紹介します。中秋節の旧暦8月15日は家族団らんで中秋の名月を眺めるのが伝統で、丸い形をして、(家族)円満とつながる月餅はこの日に欠かせないものです。一般的な月餅は、こってりとした皮にたっぷりの餡、ドライフルーツやナッツ、塩漬けのたまごの黄身などが入っています。

この月餅、家庭で食するだけでなく、企業などでも社員への福利としてや、顧客への贈り物として月餅を配るようになっています。

そんなわけで、この時期の月餅需要はかなりのものです。企業からは大量注文もあるため、1ヶ月も前からこの月餅商戦が始まります。以前からある甘い餡のものから、近年では海鮮風味、ケーキ屋の洋風月餅など、さまざまな月餅が登場しています。今年の注目は、一口月餅、ハーゲンダッツの月餅風アイスサンド(アイスクリームですから現品でなく、商品券で贈ります。)などがあります。

写真1:洋風月餅の箱

私も毎年のように月餅をいただきますが、このこってりして、相当腹持ちのよい「月餅」、正直一箱でも消費するのに苦労します。一人で一つ朝食用に食べられればいいほうでしょう。それが一箱に8個くらいは入っています。それに、加工の仕様がない。以前テレビで食べきれない月餅の別の食べ方を紹介していましたが、やっぱり月餅は月餅。この「重さ」は変えようがないようでした。

そこで、近年は月餅以外のものもこの「中秋商戦」に参戦しています。果物は以前から月餅+αの地位を占めていましたが、ほかにはお茶や茶器などがよくあるパターンでしょうか。今年の流行はというと、ワインのようです。背景にはこれまでの度数の高いウォッカのような「白酒」から健康的な「紅酒(中国語でワインのこと)」が受け入れられつつあることが挙げられます。また、富を得た人々の投機対象として輸入ワインが注目されており、最近街のあちこちに輸入ワイン販売店ができているのを見かけます。身近なようでセレブな感じのワインは昨今のギフトにぴったりなのかもしれません。

何を贈るにせよ、社員やお客さんから味や気前の良さ、センスが評価されるこの「中秋ギフト」、これからもまだまだ進化しそうな気配です。

写真2:某外資系スーパーの入口特設売場の様子(ワインの特売)

文:宮崎いずみ

 

 

 

 

 

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