2010/02/25 by GLI Japan

ゼロファーム(不耕起栽培):投資せずに収穫を保障

個人的な経験: インド南部のカルナータカ州の村(Doddinduvadi)にある自分の農場から収穫したバナナの一種を手にする農夫Kailash Murthy さん

“良い収穫を得るのに耕作したり、肥料をやったり、雑草を取り除く必要がない”

おとぎ話のように聞こえるかもしれないが、インド南部のカルナータカ州、Chamarajanagar 区、Kollegal taluk のDoddinduvadi 村にあるマーシーさん(M.K. Kailash Murthy) の農場を訪れれば、それが本当だとわかる

銀行を辞めて農夫になったマーシーさんは「収穫を得るのに外から手を入れる必要はない」と言う。

2009061150191601 zero

インスピレーション

マーシーさんはこの農法システムを「ゼロファーム法(訳注:不耕起栽培法)」と呼んでいる。日本の自然農法の先駆者である福岡正信さんの著書「わら一本の革命」を読み、この方法でやってみようという気になったのだと言う。

自然農法の概念は、「自然が最善の方法を知っているのだから、全て自然にまかせるのがいい」という理論を中心に展開する。

マーシーさんは他の農夫たちと同様、6.5エーカー(約26,000㎡)の農場で肥料や農薬を使って大きな収穫を得ていた。

減る収穫

しかし、残念なことに、収穫は年々減っていく。この減っていく収穫を何とかしなくてはと思い、自分の農地でゼロファーム技術を実験してみることにした。

種以外には外から何も与えずに、徐々に顕著な変化が現れてきた、とマーシーさんは言う。

土壌が自然のバランスにより復元し、農地を小さな森に変えたのだ。薬草を含めて数千の植物が育ち始めた。

多くの鳥

いくつかの鳥類や爬虫類が、この農場に巣を作るようになったが、この変化は一晩でできる奇跡ではなかった。時間がかかるのだ、と彼は戒める。

彼はこの方法で、実験的に1エーカー(約4,000㎡)から約3トンの稲を収穫した。一方、近隣の農夫たちは肥料や最新技術を用いて1.18トンの 収穫だった。病害虫は自然に発生するものだということを農夫は理解しなければならない。そのまま放置するだけで、作物はそれらに対する抵抗力を作るもの だ。

単に農薬を作物に撒くだけでは害虫をコントロールすることはできない。最初はコントロールできているように見えても、長い間に害虫は免疫をもつようになる、と彼は説明する。

崩れた神話

ゼロファーム法は投資が不要で、多くの収穫が保障される。交雑種子、肥料、害虫駆除技術だけが多くの収穫を保障できるという神話を崩している。

もしよければ個人的に私の農場を見に来て、真似てもいい、とマーシーさんは言う。彼によれば、薬品を使用した農法から自然農法へ直接切り替えるのは危険なやりかただ。

土壌の生産性

マーシーさんの説明では、自然農法に切り替える前に少なくとも3年間は有機農法を採用して土壌の生産性を維持した方がいいという。

将来、食料危機だけでなく、地球の温暖化が地球に深刻な被害を及ぼすが、この農法は地球温暖化を抑制し、次いで食料生産及び生物多様性保護を増長できるのだという。

しかし、いつになったらこの技術が世界の人々を養うために信頼できるものになるのだろう。

最近の50年から60年間、我々は地球に取り返しのつかない損害を押し付けてきた。その結果、農業の生産量が減ってきている。

ゼロファーム法は地球を蘇らせ、食料の生産量を直接増やす。地球に対して何をするかを悩むのでなく、何をしてはいけないのかを考えなければならないのです、とマーシーさんは結論づける。

好意的なレポート

バンガロールのインド園芸学研究所の科学者たちは、マーシーさんの農場を訪問し、ゼロファームの技術を認めた。

情報が必要な方はマーシーさんに連絡して下さい。

連絡先は下記の通り:

Mr. M.K. Kailash Murthy

Academy of Natural Farming, Doddinduvadi village, Kollegal, Chamarajanagar district, Karnataka, India

Webサイト: www.the-anf.org

email: kailashnatufarm@gmail.com

携帯電話: 9880185757, 9845125808

インドの新聞 THE HINDU(オンライン版09年6月11日)の科学技術の記事より

M.J. PRABU

翻訳: 小嶋祝夫

This post is also available in: 簡体中国語

Facebook Twitter 微博

CATEGOLY