2009/12/15 by GLI Japan

木々にエールを!

インドの一公務員である SM Raju 氏が東部ビハール州で、何百万人もの貧しい人々に雇用機会を提供する斬新な方法を考えついた。

人々に植林を効率的に行ってもらおうという彼のキャンペーンは、地球温暖化と雇用機会の減少という世界の2つの熱い議論を取り上げている。

Raju 氏が成功したという事実は8月30日において明確である。その日、彼は集団植林祭でビハール州北部の7,500を超える村落から30万人の村民を動員した。

そして、バンガロールの農業課程の卒業者が、ビハール州の貧困ライン以下で生活する人々に”持続可能な雇用機会”を提供した。

‘ 認識の欠如 ’

Raju 氏は彼の “社会林” プログラムを、貧しい人々に雇用機会を提供するように設計された、中央政府の全国農村雇用保証法(NREGA)に結びつけた。

政府が貧しい人々のために最も期待している雇用創出スキームとして2006年2月に始まったNREGA(全国農村雇用保障法)のもとで、責任者は貧困ライン以下で生活している家族の一員に年間最低100日の雇用機会を提供することが法律で義務付けられている。

ビハール州の人口のおよそ44%がこの層に入る。

最近のILOの報告書によると、このスキームは実施以来、数千の家庭に恩恵をもたらしたと記載されている。

しかし Raju 氏が言うには、ビハール州はインドで最も貧しく、無法の州であり、割り当てられた資金を使うことができていない。

”これは、このスキームに関して役人の間で認識が欠如しているため”だと彼は言う。

今年は不順なモンスーンのために農産物の出荷量が少なく、北部の何箇所かでは洪水でさらに状況が悪化したと言う。そこである考えを思いついた。貧困ライン以下の家庭を社会林に参画させて、このスキームのもとに100日間の雇用機会を提供するというのはどうだろう。

“このスキームのもとで、各家庭は最低10,200ルピー($210)を稼ぐことができる”

目標

その公務員はすぐにこのアイデアの企画書を作成し、上級職員のサポートを得た。

村民は州全体で数千の苗木を植えた。6月に Raju 氏は”べし・べからず”の総合的な冊子を発行し、村長や地区の役人に配布した。

彼のイニシアティブはNREGA資金が過去においては十分に活用されていたが、常にそうではなかった事を意味している。

“私は村民に植林とその保護作業だけで年間100日間の雇用機会を得るだろうと言った。高齢者や障害者、寡婦には優先権がある”と説明した。

現在、どの村の議会にも5万本の苗木を植える目標が与えられており、4家族のグループで200本の苗を植え、しっかりと育つまでの3年間は手入れをしなければならない。

ガイドラインによると“村民の手入れにより、苗木の90%が生き残る確証が得られれば全額支払いを受けられる。75-80%だと支払いは半額に、75%未満だと、そのグループの家族は交代させられる”となっている。

NREGA 規定のもとで、各作業者には年間100日、1日につき100ルピー($2)が支払われなければならない。

資金の増額

Raju 氏は1日で10億本の苗を植えるまでになっている。

大成功

“各村議会の目標は、朝6時から夕方6時までに6000本の苗を植え、10億本の目標を達成することだった。最後に、目標に少々届かなかったことがわかったが、それでも世界記録だった”とその公務員はにこやかに語った。

特に意義深いことは、彼のスキームがモンスーンの時期に働き口を探す地域からの貧しい労働者の移動を止めたことだ。

“植林とその保護作業で雇用機会を得ることは考えたことがなかった”とPaigambarpur 村長のIndra Bhusan氏は言う。 彼のコミュニティは、他と同じように、村を縦横に走る14kmの土手の両側ほとんどに、3万本を超える苗を植えた。

植えられた苗は実がなるものもならないものもある。実のならない苗は土手の上や州または国の高速道路に植えられ、実のなる木は村の中に植えられる。

今年、中央政府はこのスキームへの資金を増額した。

一方、ビハールの公務員はギネスの世界記録にこの功績を記載してもらうべく、事実とデータの収集に取り組んでいる。

“ビハール はこの記録でパキスタンに取って代わった”と自信たっぷりの表情で語った。

“これは全て村民の総力によるものだ”

Amarnath Tewary

BBC News, Bikar

翻訳:小嶋祝夫

Facebook Twitter 微博

CATEGOLY