2011/04/30 by yanyan

CSnet Mail Magazine No.4

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日中市民社会ネットワーク(CSネット)メールマガジン  20114月号(第4号)

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【目次】

  • はじめの言葉:声を大にして「脱原発」を唱えよう!
  • CSネット活動報告と今月のお薦めコンテンツ
  • 連載1:屋久島プロジェクト-「再生への旅」
  • 連載2:日中間の不理解に挑む-「中国大陸からの義援金はなぜ少ないのか?」
  • 今月のありがとう!
  • ネットワーカーの活動報告

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【はじめの言葉:声を大にして「脱原発」を唱えよう!】

未曾有の大震災から50日が経ちました。この間に、世界が日本を見る目に大きな変化が見られました。震災直後は概して同情的で、支援の表明が相次ぎました。しかし、福島第一原子力発電所の事故を巡って、東京電力や保安院、日本政府の対応に対して、残念ながら世界中から不信が突きつけられるようになりました。その悪影響により、日本の大震災に対する気持ちも、同情や無条件の支援から、恐怖、困惑や不信が混じるような複雑なものになっているように見えます。

日本政府やマスメディアの発信力が弱くて内向きで、「海外の報道が大げさだ」の一点張り。それではただ傷口を自分で舐めていることにしかなりません。何も問題は解決しません。事故の深刻さを何とかごまかし取り繕っている場合ではないでしょう。今こそが、素直に反省し、最大の誠意を持って、鮮明に「脱原発」のメッセージを力強く世界中に向けて発信する最高のタイミングではないでしょうか?

「脱原発」へ!日本の草の根が脱原発の世界をリードしていく気概を、是非見せようじゃありませんか!

CSネット代表  り・やんやん

【CSネットの活動報告と今月のお薦めコンテンツ】

★「自然共生型社会へ!脱原発へ!」を目指して、日中のエコツーリズムのキーパーソンをつなげるCSネットの「屋久島プロジェクト」(一般財団アクト・ビヨンド・トラスト委託事業)が正式に開始した。今月からサイト上で毎月屋久島プロジェクトのコラムをサイト上で掲載していくほか、このメールマガでもコーナーを設けます。質問や感想をどしどしお寄せください!可能な限り返答していき、双方向の情報交換にしていく予定です。ご協力をお願いします!

http://csnet.asia/exchange/yakushimapj

★CSネットは民間の救援隊として、最も広域かつ多肢にわたって被災地の支援活動を行ってきたRQ市民災害救援センターを支えるためのプロジェクトを立ち上げました。中国からの募金などの支援をきちんとつなげるために、CSネット事務局長の朱と代表のやんやんはそれぞれ被災地でボランティア活動と訪問を行いました。

http://csnet.asia/archives/4639

今月のお薦めコンテンツは以下のとおりです。

★広州ライオンズクラブ災害救援委員会メンバーが来日!人力発電機って使えるかも。。。

http://csnet.asia/archives/4842

★日本の森バイオマスネットワークの取り組み。これこそ世界に誇れる日本のNPOの知恵と底力!是非支えていきたいものです。

http://csnet.asia/archives/4734

★広瀬敏通さんによるRQ市民災害救援センターの活動報告。

http://csnet.asia/archives/4552

★中国の若者、ライフスタイルの最新動向:農耕生活を満喫?

http://csnet.asia/archives/4677

★心地よい「柔らかさ」を感じさせてくれる新世代環境NGOリーダー:孫姍物語

http://csnet.asia/archives/4906

皆様、どうぞhttp://csnet.asia をよろしくお願いします。

【連載1:屋久島プロジェクト】再生への旅

今月はCSネットのネットワーカー、中国最大のオンライン旅行社「携行ネット」の旅行雑誌『ELITE TRAVELLER』編集長李攀氏が、当該雑誌の4月号の巻頭言として掲載した文章をご紹介します。

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準備万端整ったエコツアーと長年の願いだった桜を楽しむ旅、それらを私はキャンセルするしかなかった。まだあまり人に知られていない、清々しく美しい日本の東北地方―宮城・福島・岩手・青森―、そこから戻ったばかりの編集者の手による記事、それも取り下げざるを得なくなった。その土地の名は今や、世の中のすべての人に記憶されることになった。その姿を全く変えてしまったおそろしい出来事によって。

不幸な災害が発生すると、メディアは絶え間なく大衆の目を被災地に向けようとする。他国で起こる災難の傍観者になるという、スーザン・ソンタグが言うところの「現代的体験の典型」は、このツイッター全盛の時代において、新たな進化を遂げた。他人の苦しみを、人々は傍観するだけではなく、取り囲んで観るようになり、ときには騒ぎ立て、ときには勝手にパニックに陥る。このような時は、たとえそこがかつて自ら賛美し推薦した「景勝地」であろうとも、その危険と苦痛に満ちた場所を回避するのは仕方のないことだと、それは、いわゆる「旅行メディア」に関わる者のジレンマだと思っていた。しかし、今は別の認識を持つに至った。

「地球はもともと動いているものだ。私たちは、自分達がそういう星の上に生きているという基本的な事実を受け入れ、地球とよりうまく付き合う術を学ばなくてはならない」

昨年上海を訪れて汶川地震の復興経験について意見交換したホールアース自然学校の創始者、広瀬敏通氏はこう語った。彼とその仲間達は、普段は環境教育やエコツアーに従事しているが、一旦自然災害が発生すると、臨機応変で効率的な民間救援のプロとなる。今この時も、彼らは宮城、福島などの被災地を駆け回っている。

東京に住む友人のFancyは、「日中市民社会ネットワーク」の責任者の一人だ。上海生まれの彼女は、慌ててエアチケットを購入して帰国することも、食糧を買い込むこともせず、仲間と共に日本エコツーリズムセンターが行っている救援活動のために奔走している。「原発事故による汚染は、津波の何倍もの悪影響をもたらすだろう。災害救援は始まったばかりで、このあと何年かかるかわからない」。彼らは問題の深刻さに直面しているが、別の気づきもあった。「長年豊かさを享受し、呆けてしまった日本社会が、今回の震災で突然目覚めたようだ。忘れられていた“希望”という言葉が、再び人々の視野に戻ってきた」。今年の桜の季節は、往年のような賑わいは望めないかもしれない。しかし天災と人災に触発され、彼の地の人々が、より安全で望ましい生活を求める勇気と希望を手にしたのなら、それは桜の花と同じように輝いているだろう。全世界の人々も、これを機に深く考えている。それは、後の手当という場合もあるだろうし、災害を未然に防ぐこともあるだろう。

たかが旅行雑誌といえども、自らの使命と役割がある。四六時中白煙を上げているフィリピンの火山「マヨン山」の麓の村では、人々が自然と調和した暮らしを千年以上も続けている。辺鄙な場所にある小さな漁村ドンソルでは、漁民が、それまでのサメの捕獲利用から保護利用に転じ、ジンベイザメウォッチングのエコツアーの成功により貧困を抜けだした。そしてインドネシアのプランバナン寺院は、地震被災後、文化遺産減災保護プロジェクトを始めた。これらの事例は、どれも私たちを大いに励ましてくれる。

クライストチャーチ大聖堂は、80年ぶりという地震で壊れてしまったが、ニュージーランドの人々の、エコツアーの発展に賭ける信念はいささかも揺るがない。数日前、私が受け取った招待状によると、各施設は迅速に修復され、「ニュージーランドは変わらぬおもてなしの心でお待ちしております」と。「日本三景」のひとつに数えられる宮城県の松島では、有名な観光スポットである「長命穴」が今回の地震により崩れ落ちた。しかし、まさに300年あまり前、「奥の細道」に魅せられた松尾芭蕉が言ったように、「月日は百代の過客にして、行きかう年もまた旅人なり」。歳月の旅においては、無数の風景はとりとめなく変化し、生まれては滅びていく。風景を眺める人の心が安らかであれば、美しい風景が永久に損なわれることはないだろう。

世界がますます不安定さを増すように見える今、私たちには依然として勇気がある。旅を続けよう。「あやめ草 足に結ばん 草鞋の緒」旅は楽しみであると同時に、創造にもなり得るのだから。

以下のウェブサイトより翻訳して転載

http://blog.sina.com.cn/s/blog_659911940100rtoh.html

翻訳:松江直子

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【連載コラム:日中間の不理解に挑む】中国大陸からの義援金はなぜ少ないのか?

日本の大震災に対して、台湾からの義援金は米国を超えて150億を超えたことが話題を呼んだ。それに比べると、中国大陸からの義援金や支援に関する情報がなかなか入ってこない。中国政府から3000万元(約3億7000万円)相当の物資のほか、10000トンのガソリンと10000トンの軽油の支援があったことは知られているが、中国の民間からいったいいくらぐらいの支援があったのか、まったくつかめない。

北京にある日本大使館は3月18日から中国銀行で義援金専用の口座を設け、受けた義援金は全額日本赤十字に回すことになっているが、現段階でいくら集まったのか、情報が出てこない。中国赤十字では4月15日までの段階で、日本の震災への募金は3173万元(約3億9700万円)に達したhttp://www.redcross.org.cn/zx/yw/201104/t20110425_42182.htmlが、日本では報道されない。企業からの寄付として、日本で検索できた情報は、600万元(約7500万円)相当のポンプ車が原発事故の現場で活躍し、ラオックスを買収した蘇寧電器から5000万円、通信メーカー華為から1000万円、クレジット会社銀聯カードから1200万円ほどが寄せられたなど数件にすぎない。中国の検索エンジンで検索すると、「中国対外プロジェクト請負商会」が日本国際協力センターに対して、約135万元(約1688万円)の募金を渡したことや、日本留学経験者がチャリティでダンスショーを開催し、収益の975万円を義援金に充てたことなどがニュースとして出てくる。各地の赤十字も専門の受け付け口座を設けているが、金額に関する情報はない。

したがって、中国全体において、民間からの義援金はいったいいくらあるのか、不明だと言わざるを得ないが、台湾の150億には及ばないのではないかと思われる。その原因として、3つ挙げられる。第一に、中国では外貨規制が敷かれており、個人が外貨に換金できるのは年間5万ドル以下に制限されている。寄付もこの枠内で行わなければならず、また送金の手数料が高いため、直接日本に送金する形での寄付がなかなか難しい。組織単位での外貨による寄付はもっと規制が厳しく、3万ドル以上になるとすべて行政審査と銀行審査の二重の審査を受けることになる。日本の受け入れ側の法人格や税務状況に関する要求も厳しいため、手続きが煩雑極まりない。上海にある日本総領事館に、現金をスーツケースにいっぱい積み込んで持ち込んだことが報道されているが、背後にこんな事情があるhttp://www.asahi.com/international/update/0324/TKY201103240473.html。第二に、中国の民間人は官的色彩の強い赤十字を信用しない傾向が見られる。日本を支援したいが、赤十字を通したくないという相談を、CSネットは多く受けた。しかし、正規の募金ルートは赤十字に限られているため、多くの寄付希望者の意欲が挫かれたといえる。第三に、日本に対して寄付することに抵抗感を示す人はまだまだ多い。ネット上では「日本に募金すべきか」に関する多くの論争が交わされている。意見はほぼ二分したと言える。だが、尖閣諸島の漁船事件以降、日本に対する国民感情が悪化の一途をたどる中、311大震災をきっかけに、初めて他国の災害に対して支援の手をさしのべようとした中国人は半数以上にも及ぼうとすることは、なにより中国の草の根レベルにおける一種の「成熟化」を示しているのではないだろうか。

【今月の“ありがとう!”】

今月もサイトの更新は翻訳ボランティアの皆様のご協力によって無事進められました。日頃の感謝をいっぱいいっぱい込めて、ここで「ありがとう!」をお伝えしたいと思います。今月ご協力いただいた皆様は、丸山志野様、小嶋祝夫様、朱月媚様、黄淑珺様、李楠楠様、毛淑華様、A.K様、岡田由一様、西口友紀子様、宮崎いずみ様。

ありがとうございました!!

【ネットワーカーの動向報告】史上初の快挙!中国の草の根NGOが日本のNPOに寄付する正規のルートを開拓した!

★北京西部陽光農村発展基金が中心になって、1000以上のNGOが加盟する「中国非公募基金会フォーラム」というプロジェクトにおいて、CSネットが支援するRQ市民災害支援センターを支えるための資金として、142万人民元(約1775万円相当。うち20万元は日本NPOセンターの「東日本大震災現地NPO応援基金」に寄付する予定)が、外貨規制や行政審査などのさまざまな障碍を乗り越えて、各種必要な手続きを終え、5月上旬に日本エコツーリズムセンターのRQ支援基金の口座に振り込まれる運びになりました!中国のNGOが海外のNPOに対して、正規のルートを通して寄付できるのは、史上初の快挙!中国のNGOの成熟化を象徴すると同時に、日本のNPOの国際的な連携を促すきっかけとしても捉えられます。今後とも、CSネットは日中のNPO/NGO、社会起業家同士をつなげる仕事に尽力していきます。みなさま引き続きご支援をお願いします。

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※このメールマガジンの転載を歓迎します。ご転載、ご引用の際は、日中市民社会ネットワーク(CSネット)からの転載であることをご明示ください。

※このメールマガジン(月末発行)は、CSネットのスタッフ(李妍焱、朱恵文、松江直子、李君暉)と名刺交換した方、CSネットおよび前身であるGLI東京事務所の活動に関わった方々に配信しております。現在の配信対象者は日本では600名ほど、中国では350名ほどです。配信がご不要の方は、info@csnet.asiaにご連絡ください。

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