2011/03/31 by yanyan

CSnet Mail Magazine No.1

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日中市民社会ネットワーク(CSネット)メールマガジン  20111月号(創刊号)

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【目次】

  • 今月の一言
  • 今月のお薦めコンテンツ
  • CSネット活動報告
  • 連載コラム:日中間の不理解に挑む–「中国人はどうして自己中心的に見えるのか?」
  • 今月のありがとう!
  • ネットワーカーの動向報告

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【今月の一言】

皆様、毎日寒いですね。CSネット代表のり・やんやんです。

私は日本語を学んできた中で、興味深いと感じたことの一つに、日本人の挨拶があります。中国語ならすべて「ニーハオ」で済ませるが、日本語は時間帯に合わせて「おはよう」や「こんにちは」などを使い分けなければなりません。来日した当初は午前10時半にどっちを使うべきか迷ったものです(今では昼すぎでもその日初めて会う学生たちには「おはよう」と言いますが)。そして「おはよう」の後の「天気」に関する挨拶。それに相当する中国語の挨拶は、おそらく「食事が済んだか?」という言葉になると思います。季節と時間に対するこだわりと感性が日本人のアイデンティティだとすれば、食事に対するこだわりと感性が中国人のアイデンティティになるのですね。人間と社会を支える最も根本的なものとして、日本人は自然の季節の移り変わりと時間を位置づけ、中国人は「食」を位置づけている、やや大げさにいうとそういうことになるのかもしれませんね。

一緒に食事をすれば結構仲良くなれたりしますが、天気についての挨拶をたくさん交わしても深いつきあいに進むことが多くありません。人間関係の作り方の日中間の志向性の違いがそこに現れているような気がします。一緒に飲み食いすることで相手にとって「その他大勢」と区別された「近い人間」になる、これが中国式の人間関係の作り方で、淡々と天気に関する感想を共有し、相手にとっては「特別に気を遣ったり考えたりする必要のない」「面倒ではない」人間になる、これが日本式かもしれません。

それにしても寒いので、皆様くれぐれもご自愛ください。

【今月のお薦めコンテンツ】

今月のCSネットのサイトには、新たに14件の記事を掲載しました。(株)大地の招きで訪日した中国農民代表団の記事、菜の花プロジェクトの訪中、「手がたり」創始者田辺氏の上海訪問など、市民社会分野の交流を紹介する記事がありました。

今月のお薦めコンテンツを挙げてみます。

★中国で薬物中毒者のサポートを行うNGOのリーダー王さんを描いた記事

http://csnet.asia/archives/3442#more-3442

★中国の辺鄙な村に移住し、ハンセン病患者をサポートするNGOを創設した日本人の若者、原田燎太郞さんの奮闘ぶりを紹介した記事(絶対に絶対にお薦めです!)

http://csnet.asia/archives/3569#more-3569

★連載「ブルーセーター」パート3(ついでに序章からお読みください)

http://csnet.asia/archives/3540

ほかにも、80以上の社会起業家、NGOの事例紹介がサイト上で読めます。日本と中国のこの分野の動向紹介も数多く掲載されています。http://csnet.asia をよろしくお願いします。

【CSネット活動報告】

CSネットは昨年7月に設立され、日中間の市民社会の交流と連携に寄与する事業を目指してきました。主に日中間でのスタディツアーやインターンシップ(交流事業)、双方の事例収集と情報発信(研究事業と情報事業)を行っております。今年に入ってからは、個別の交流プログラムや連携要請のコーディネートだけではなく、交流と連携の仕組み作りを始めようとしています。

2011年は、環境教育分野の交流の土台と仕組みを作るために、二つのプロジェクトを始める予定です。一つは、JICAの草の根支援プログラムに申請し、「中国における日本型自然学校の導入・応用・人材育成とネットワーク化プロジェクト」を進めていく計画です。現在JICAの地球広場(広尾)のスタッフに助けていただきながら、事業計画申請書を作成しているところです。もう一つは、グリーンピースの前事務局長、作家である星川淳氏が中心となって設立した一般社団法人act beyond trustと協働し、日本エコツーリズムの発祥地でもある屋久島を、東アジアのエコツーリズムの情報発信と交流の拠点にするプロジェクトを計画しています。2月には、CSネットは屋久島で実地調査を実施する予定です。3月以降はサイト上で屋久島プロジェクトに関する発信を継続的に行っていく予定なので、どうぞご期待ください。

同時に引き続き各種スタディツアー、インターンシップを実施していきます。早速3月中旬に、中国のLEAD(Leadership for Environment and Development)メンバーの来日研修を受け入れる予定です。昨年7月の研修成果をLEAD中国事務局がたいへん高く評価し、今年も日本での研修を希望してくれました。

今年もみなさま、どうぞよろしくお願いします。

【連載コラム:日中間の不理解に挑む】

このコラムは、CSネットスタッフ(今回は代表のやんやん)による恣意的コラムです。このコラムのネタづくりのために、皆様から中国と中国人に関する疑問を大募集します!ご連絡はinfo@csnet.asiaへどうぞ!今月は「中国人はどうして自己中心的に見えるのか?」について、やんやんの私的意見を書きます。

「中国人は配慮と遠慮を知らない自己中だ」という印象をもつ日本人が周りにかなりいます。そういう人間のことを、日本人は「下品」だと判断します。この「下品」という言葉も、なかなか中国語に訳せない、日本的感性を凝集したような言葉で、敢えて訳せば「粗野」になるのでしょうか。なぜ中国人が日本人の目にはそのように映ってしまうのか、考えてみたいと思います。

まず、中国人の多くは野次馬根性があり、好奇心旺盛です。おそらくは長い動乱の歴史によって作り上げられた遺伝子のせいでしょう。動乱の中を生き抜くためには周りの動きと情報に敏感でなければなりません。少しでも普段と異なる風景や気配を感じ取ると「なんだなんだ」とすぐに反応して確かめようとします。いまでこそ近代化と都市化の蹂躙によって、他人のことを見て見ぬふりをするクール族が都会で増えましたが、田舎に行けば相変わらず、人々はちょっとした変化に遠慮することなく首を突っ込んで熱心に群がります。「遠慮を知らない」というのは、自己防衛的遺伝子の所産かもしれません。

次に、陳舜臣先生の名著(と私が思う)『日本人と中国人』の中で分析しているように、中国では「和」を得るためには「説得主義」が不可欠であり、日本のような予定調和的な、人々が集まった瞬間にできあがる特定の集団的空気はなく、常に他者を説得するように構えておかなければ「和」が得られません。従って、自己主張は中国人にとって基本的な生存技法であり、自己主張に長け、他人を説得できる力量を持った人間が尊敬されるのです。従って、相手ときちんとつきあおうと思うときには、日本人は相手の気持ちをあれやこれや考えて、それに配慮する姿勢を相手に見せます。中国人ならまず自分の考えや主張をとことんさらけ出し、相手に分からせようとします。そうしなければ相手に分かってもらえないと思うからです。「私はあなたのことをちゃんと思っている」というメッセージを伝えようとする日本人に対して、「私はこういう人間です!あなたに知ってほしい!」というメッセージを伝えようとします。

もちろんそこには、自分の都合を最優先するという要素が入っているのかもしれません。しかしそんなことを言うなら、日本人的な配慮は、突き詰めていけば誰のための配慮なのでしょうか?そこには「保身的」な要素は入っていないのでしょうか?つまり、結局は相手に嫌われないために、それによって自分に不利益が生じないための布石なのではないでしょうか?

私は、人間は動物である以上、基本的には利己的で保身的だと思います。それは責められることではなりません。しかし同時に人間は共感し、同情し、感動し、自分以外を愛することもできます。市民社会にとって、利己的なエネルギーと愛するエネルギーの両方が、力になるのではないかと思います。皆さんはどう思いますか?

【今月の“ありがとう!”】

今月もサイトの更新は翻訳ボランティアの皆様のご協力によって無事進められました。日頃の感謝をいっぱいいっぱい込めて、ここで「ありがとう!」をお伝えしたいと思います。今月ご協力いただいた皆様は、岡田由一様、A.K様、shanghai様,丸山志野様、小嶋祝夫様、毛淑華様、黄淑珺様、朱月媚様、任晨静様、解学農様。

ありがとうございました!!

【ネットワーカーの動向報告】

★『ワークショップ』著者中野民夫氏による連続講座のご案内

http://csnet.asia/archives/3359

★ホールアース新潟・夢の森公園のイベント案内(2月4日と5日ですよ!)

http://csnet.asia/archives/3311

★NPOサポートセンター主催のNPO/NGOの就職・転職合同説明会「NPOキャリアフォーラム東京」開催のご案内(2月19日です!)

http://csnet.asia/archives/3434

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※このメールマガジンの転載を歓迎します。ご転載、ご引用の際は、日中市民社会ネットワーク(CSネット)からの転載であることをご明示ください。

※このメールマガジン(月末発行)は、CSネットのスタッフ(李妍焱、朱恵文、松江直子、李君暉)と名刺交換した方、CSネットおよび前身であるGLI東京事務所の活動に関わった方々に配信しております。現在の配信対象者は日本では600名ほど、中国では300名ほどです。配信を拒否する方は、info@csnet.asiaにご連絡ください。

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