2010/12/11 by yanyan

【沈東曙】北京富平学校校長沈東曙氏の来日視察

12月3日~5日まで、日中市民社会ネットワーク(CSネット)は、中国の代表的な社会起業家、北京富平学校の校長沈東曙氏の来日視察をサポートしました。

このたびの沈氏の来日は、中国で実行を計画している有機農業を促進するための協働事業について、パートナーである(株)大地を守る会と会談を行うためである。今回の来日は、沈さんのみならず、中国各地から有機農業に意欲を燃やす農民30名以上が大地を守る会の招へいとコーディネートのもと、6日から農家の見学や研修を行うことになっている。それに先立ち、シニアホームと幼児保育・教育に関するソーシャル・ビジネスについて知りたいという沈氏の要望を受けて、CSネットは訪問先を紹介し、案内役を務めた。

3日に沈氏とケアセンターやわらぎの創始者、石川治江氏との会談が実現した。ケアセンターやわらぎの成立のきっかけは、1973年に、障がい者と共立川駅エレベーター設置運動を行ったことに遡る。1987年には非営利団体としてケアセンターを設立し、24時間365日の在宅福祉サービスの提供、地域を限定しないサービスの提供を開始した。そのサービス提供システムが2000年に成立した介護保険の原型になったと言われている。ケアセンターやわらぎは1997年に社会福祉法人「にんじんの会」を設立し、2000年にセンター本体もNPO法人格(特定非営利活動法人)を取得し、現在は立川を中心にホームヘルプとデイサービス、ショートステイ、ケアプラン作成を提供すると同時に、特養老人ホームやグループホームも運営し、ケアマネージャーやヘルパーの養成事業にも手がけている。石川氏は現在、ソーシャル・ビジネスの先駆者として最も注目されている一人である。

沈氏は石川氏のパワーとチャレンジ精神に強く感銘を受けたという。日本の高齢者サービスについて学ばなければならないこととして、「ケアの精神」「きめ細かい配慮」「ケアの技法」を挙げている。

4日に沈氏は世田谷区にある幼児向けの遊び場、「のざわテットー広場」を見学した。独身者用マンションの建設反対運動から、地元住民が建設予定地を購入し、子どもたちの遊び場として現在NPO法人「野沢3丁目遊び場づくりの会」が運営している。突然の訪問だったにも関わらず、広場の担当者、プレーリーダーの野下氏が丁寧に説明してくださり、質問にも答えてくださいました。この季節とは思えないようなぽかぽか陽気の中、沈氏は手作りの子供用の椅子に腰掛け、このようなスペースなら北京でもすぐに作れそうと、うれしそうな顔をした。案内人としてCSネットの李代表は、日本の幼児保育の面白い点として、「自主保育」「森林幼稚園」「遊び場づくり」「病児保育や保育室の提供など専門保育サービス提供会社」という4つの動向について説明した。

5日は、日曜であったにも関わらず、(株)サンフォーレの堀井社長と柏木氏がわざわざ出社し、沈氏を迎えてくださった。サンフォーレが最近新たに開発・発売した女性に大好評の薬膳スープと低カロリーのパンをいただきながら、堀井社長と沈氏は一時間ほど会談をした。サンフォーレの理念と事業展開の現状を紹介した後、堀井社長は沈氏を前回富平LEADのメンバーが訪れた二つの施設に案内してくださった。「同じところをまず見ていただいたほうが良い」というご配慮からであった。沈氏からも、中国のシニアホームとシニアサービスへのニーズや将来的な展望に関する紹介があり、交流を重ねていけば、中国でサンフォーレモデルを事業化していく可能性を探ることも十分に考えられると、双方が確認することができた。

沈氏は日本に大きな関心を寄せているが、同時に、世界のソーシャル・ビジネスを多く見て歩いた方でもある。彼のような社会起業家と日本の社会起業家との交流は、単に「日本の経験や知恵を中国に伝える」という一方向的なものに終わることはないと、私たちは考えている。日本を中国に発信するだけではなく、中国経由で世界に発信する、そして中国経由で世界を見る、そういう交流になると私たちは信じている。

文責:李妍焱

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