2015/09/16 by Tanada

自然教育への道

西湖を漂う一艘の舟がもたらしたものは革命思潮ではなく、新たなる時代である。自然教育は次第に熱を帯び、社会は目覚めつつあり、その需要の高まりは天井知らずだ。先人が時間をかけて切り開いてきたお陰で、発展期を迎えてはいるが、目前にはいまだ未開の大海原が広がっている。自然教育という言葉が産まれて久しいが、私たちは依然として日本や台湾から学んでいる。しかし、次代の大きなうねりは必ず中国で起こるだろう。革命的な思想は再び我が国の国情を見つめ直し、中国国内にある団体に光を当てるだろう。そして近い将来、その国内団体は指導者となって、社会の資源と資本が投入されるだろう。皆さん頑張っていきましょう。
————————————————— 山水自然保護センター技術総監 田犎

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西湖の小舟

アリババ公益基金の支援により、北京山水自然保護センターが主催する「自然教育の指導者育成計画」の第二期研修が、2015年6月5日、杭州良渚文化村にて予定通りスタートした。三日間の研修で、二十数名の参加者と日本、中国本土からの講師らが、前回の研修に引き続いて自然教育の社会における役割と未来を話し合い、組織の運営管理の経験を共有し、また中国の自然教育業界の専門性と持続可能な発展の促進に共同で力を尽くすことを確認した。

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研修前夜、参加者全員で公益を題材にした短編映画を見る

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様々な団体から参加した研修生の自己紹介

日本の山梨県にある公益財団法人キープ協会環境教育事業部の鳥屋尾健(とやお・たけし)講師が、様々な観点からキープ協会の状況を紹介し、キープ協会が三十数年にわたって開設してきたプログラムについて述べた。また、鳥屋尾講師は八ヶ岳自然ふれあいセンターでのプログラム設計の考え方についても紹介された。センターの全体計画からプログラム設計の細部に至るまで講義され、参加者に成熟した運営方法を持つ自然学校のありようを示された。

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キープ協会について紹介する鳥屋尾講師

鳥屋尾講師の他に、山水自然保護センターの田犎講師が組織の企画に関して講義した。企画とはなにか?戦略とはなにか?いつ企画が必要になるか?誰の企画なのか?誰がどの様に企画するのか?誰がどの様に実行するのか?田犎講師は以上の観点を切り口にして、簡単なケーススタディとともに、企画と計画の違いを分析し、また組織を拡大するうえで適時に企画することの重要性を指摘した。

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企画について講義する田犎講師

研修の過程で、講師の面々は、参加者を小グループに分けて、自分達が所属している団体の現在直面している問題点および対処法について探究させ、その結果を発表させた。具体的には、組織成立のきっかけ、活動の歴史、活動の方向性などで、互いに活発な議論を交わした後は、参加者は各々の結び付きを深めただけでなく、自分達の使命について認識を新たにした。また講師たちはゲームを通じて簡単な業界のリサーチを行った。短い時間だったが、参加者は自分達の業界内での位置、そして自然教育業界が社会に占める位置について学んだ。

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小グループに別れて議論をする研修生たち

参加者たちが組織の企画について話し合うことが、今回の研修のもっとも秀逸で肝となる部分である。新たな考え方に触れ、衝突し、今までの考え方を打ち破る。短い研修期間に、参加者たちは講師より出された課題を次々とこなし、有意義なブレインストーミングを通じて、自然教育の未来と希望を感じ取った。

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所属団体の企画をたてている研修生たち

今回の研修でもっとも充実した時間は、夜半だった。昼間の研修ですでに疲労がたまっているはずだが、夜になると、参加者は進んで仲間を見つけては、昼の研修では語り尽くせなかった話題を話し合った。今回の研修は、参加者にとってみれば、ただの研修ではなく、長年会うことのできなかった旧友との再会のようなものだったのかもしれない。

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夜半の自由討論

朝九時から夜六時にまで及んだ三日間の研修期間の学習量は非常に大きく、互いに討論し学びあったことはとても効果的だった。参加者のこれからのフィードバックに期待しましょう。

”あっという間の研修期間でした。学べたことは非常に多いです。講師の先生方の指導、参加者同士で忌憚なく話し合えたこと、仲間を得られたこと、いいことばかりです。”—ダチョウ(ニックネーム) 北京ガイア自然学校

”収穫の多かった三日間でした。刺激しあい、ぶつかり合い、知を巡らし、そして共有する。語り明かした仲間、志を同じくする仲間に感謝感謝。一歩一歩前進していきましょう。”—黄膺 四川芸能自然工作室

”アリババ・山水自然教育指導者研修計画第二期は円満に終了しました。たとえこれが最後の研修となるにしても、私たちの学習の終わりを意味するものではありません。講師の先生方、参加者の皆さんと意見交換できたことに感謝します。みんなが心を開いてつながりたいと思ってくれたこと、自己を打ち破り新たな立ち位置を見いだしたこと、たくさんの仲間と出会えたことが自信に繋がりました。講師の先生方、山水の皆さん、アリババの皆さんに心からありがとうと言いたい。”–楊山 雲南地衣社

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講師に率いられて自然体験!

以上を持って、”自然教育指導者研修計画”第二期は終了した。今回の研修に多大なるご支援をいただいたアリババ公益基金会には、再度感謝を申し上げたい。また日中市民社会ネットワークの朱慧雯さん、杭州江南驛ユースホステルの游莉さん、杭州植物私塾の張新宇さんのご協力にも謝意を表したい。研修プロジェクトは終了したが、私たちはこれで自然教育に関する学習が終わったとは考えていない。将来、山水自然保護センターは引き続き中国本土の自然教育団体を発掘して、自然教育の新たなマンパワーを育成し、中国の自然教育事業を持続的に発展させていくことだろう。一歩一歩、更なる努力を!

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参加者の出身地をもとに作成した中国の地図

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2007年に設立された山水自然保護センター。観察と記録を通して自然を研究し、その土地に住まう守り手と供に自然を守る方法を探しています。私たちは、中国でもっとも豊かな生物多様性を有する三江源、西南山地 および瀾滄江において保護活動をしています。

山水が成長する中で、支援してくださる様々な業界の皆様に感謝。私たちの仲間になってくださる方が増えて、自然という故郷の守り手の力となりますように。

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執筆者 劉正源
執筆者所属 山水自然保護センター(写真も)
翻訳と校正 翻訳:島崇之 校正:棚田由紀子
メディア

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