2015/05/29 by Tanada

滇池湖畔の魯お爺さんと彼の環境保護アイデアの世界

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「不要品のリサイクル」は昔から、環境保護の分野で注目されている。不要なEPS発泡スチロールは分解しにくいゴミの一つで、現在3つの手法でリサイクルが行われている。マテリアルリサイクル(プラスチックの原料として再資源化し、プラスチック製品などに再利用する)ケミカルリサイクル(広義のマテリアルリサイクル、熱や圧力を加え、ガスや油として再資源化し、燃料などに再利用する)サーマルリサイクル(燃焼させることで、高い熱エネルギーを発生させ、発電などに再利用する)の三つだ。もちろん、環境保護者の達人も手をこまぬいているわけではない。長年続いている環境保護のアイデアはいつも目の前がぱっと明るくなるような感じを受ける。では、魯お爺さんと彼の環境保護アイデアの物語をお伝えする。

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2014年末、何人かの公益活動の仲間が外出した時、滇池湖畔で魯おじさんが不要になった発泡スチロールやプラスチックを使って、自ら作った童話の世界に偶然にも遭遇した。その光景に、驚きのあまり感無量になった。その仲間たちは、ちょうど私たちが環境保護のアイデアを探しているのを知っていたので、直ちに魯さんの写真を送ってくれた。その写真を見た瞬間、私の頭の中でも皆さんと同じくいろんな質問が出てきた――「美しい!」「本当に発泡スチロールで作られたの?」「こんな芸術品を作った老人はどんな人だろう?」「まさか、本当におじいちゃん一人で完成したの?」・・・・・本当に自分の眼で見てみたくなった。

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先週木曜日まで、ずっと雨だった天気がようやく晴れになった。朝早くお爺さんに電話をした。電話口のお爺さんは喜んで「どうぞどうぞ、来て下さい」と言った。また「お嬢さん、もし見つからなかったら、私に電話して。迎えに行くから」と言った。そして、金曜日の朝一番に出発して、自分の目で魯さんの発泡スチロール芸術品を見てみることにした。

今年六十九歳の魯さんは、福保漁港で7年間守衛を務めている。たまに外出したり、古くからの友人と遊んだりする以外、魯さんは四六時中庭にいて、小さいガーデンといくつかの家屋を見守っている。暇な時、彼は不要な発泡スチロールやペットボトルやマッチ代わりで燃やされそうな枯れ枝をいじる。見た目はボロボロの「ゴミ」だが、彼の手にかかれば、全部センスのある芸術品になる。滇池の風景、新年を祝福する飾り、翼を広げた大鵬(おおとり)、窓ぎわの花、高く飛び立つ鷲、森の鳩、吠えるライオン、成長する花、時には植物の入った奇麗な花瓶まで・・・

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窓を開けると、花が見える。

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 魯さんに「これだけ作るのに、たくさんの材料が必要になりますが、全部一人で探したんですか?」と聞いた。

 お爺さんは笑って言った。「近くの福保文化城に海上世界があってね。そこではよく発泡スチロールを作っている。残った切れ端はあまり使われないから、ちょっとずつ運んできたよ。私がこういうのが好きだということは周りの人も分かっていて、応援してくれているのさ。昔、隣の小さなホテルに7年も住んでいたんだが、こういう創作もたくさん試した。好きだからこそ、始めたら止まらないよ。ほら、シーサンパンナのホテイチクは昆明にはないぞ.友達は私が手作り好きって分かっていたから、送ってくれたんだよ。ちょっと塗ったら、奇麗な花茎になった」。

よく見たら、この花と葉っぱは全部小さなネジで枝に固定されていて、細い花の芯はプラスチックの箒の毛で作られている。完全に不要品再利用だね。

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中洋折衷の白いアーチ、白い鳩、花、木があって、奥には女神もいる。完全に女の子がイメージした童話のウィリアム・キャッスルのようだ。

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「国富全球作母親?(国富と全世界を母とするのか?)」、「空談誤国,実幹興邦(空論は国を誤らせ、実行は国を興す)」これはおじいちゃんが壁に書いた字で、人に見せるものであり、自分に見せるものでもある。

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 魯さんはそんなに勉強したりしなかったが、本当の実行家である!

彼は、外出先で美しい彫刻や模様を見ると、複雑なものはカメラに撮り、簡単なものは心に留め、家に帰るとすぐさま紙とペンで記録するという。長年の積み重ねで、鳥獣虫魚、山水樹木など、すべて頭の中に入っていて、新しい発泡スチールを手に入れると、自由自在にデザインを選ぶ。模様の下書きを描いてナイフで彫って、適宜塗料を塗ったら完成。しかし、複雑な模様の場合はやはりデザイン用紙を使う。すべての発泡スチール芸術品は基本的に、発泡スチール選び→模様の下書き→彫刻→コンクリート流し込み→塗料塗り→乾かす、といった複数の工程を経なければならない。どれも忍耐力が必要で細かい作業。急いではいけない!塗料塗りの作業を例に、魯お爺さんはこう私に説明した。「防水塗料は顔料と違って、乾いていて色がつきにくい。バナナ水を加えて薄めてから塗ると良い。水は絶対入れてはならないよ!」

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魯お爺さんは多くの発泡スチール芸術品に花や草を植えている。発泡スチール自体が盆栽になっているものもあれば、発泡スチールの動物彫刻の頭の上に穴を開けて土を入れ、植物を植えているものもある。興味津々の私を見ると、魯お爺さんが教えてくれた。「発泡スチールで花を植えると保水性が良く、一回水をやると、10日から2週間ぐらい持つよ」。

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魯お爺さんは後ろの庭園にある大きな発泡スチールを指して、嬉しそうに自分の2015年上半期のビッグプランを説明してくれた――高さ3メートルの李時珍の発泡スチール彫刻!しかし、なぜ李時珍?それは、少し前に古い友人と近くの町に遊びに行ったときに、山の中にある美しい彫刻を目にしたお爺さんは、その彫刻全体を脳裏に刻みつけ、帰ったらすぐにそれを発泡スチール彫刻にしたいと思ったからだ。ビッグプランを語る時にお爺さんの目からキラキラした光が放たれている。それは心の底から発した、暮らしへの深い愛情だ!

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この大きなプロジェクトは一人でやらなければならない。また創作に多くの日々を費やさなければならない。しかし、やると決めれば必ずやる!これは魯お爺さんに対して私が最も感心するところ。これも今の時代に私たちが追求すべき勇気ではないだろうか。

お喋りが楽しくなると、魯お爺さんは普段いかに体を鍛えて健康を保っているかも話してくれた。例えば、平日で時間のある時によくサンドバッグを叩くとか、家庭菜園で種まきをするとか。更にその場で懸垂も披露してくれた!これは晩年に向かう老人どころか、まだまだ遊び心満載の大きな子供だ!

子ども達はこの小さな芸術天国を心ゆくまで楽しんでいる。

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魯お爺さんは、熱心にコンクリート流し込みの製作工程を説明している。

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魯お爺さんの創作場と周囲の環境とが相まって、まるで静かな秘境のようだ。このまま時が止まればいいのにと人々に思わせ、この独特の魅力を味わいたい気にさせる何かがある。

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もうすぐ、お爺さんは他のところに引っ越すそうだ。

「これらの芸術品はどうするのですか?全部持っていかれるのですか?」と私は尋ねた。

お爺さんは手を振って、「持っていけるものは持っていくけど、持っていけないものはここに残すよ。新しいところに行ったら、また新天地だ!」とクールに答えた。おそらく、このような楽観な生き方をしているからこそ、豊かな想像力と創作力を持ち続けられるのだろう!

別れる時に、アーチ型の門の前で魯お爺さんと記念撮影した。ただ、取ったポーズは単純なVサイン。これじゃ、本当の年齢がバレバレだ。

「李時珍の彫刻が完成したら、最初に私たちにお知らせして鑑賞させてください。」とお爺さんにお願いした。お爺さんはすぐにOKしてくれて、「いいとも、いいとも。必ず!」と言ってくれた。

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The Beatlesのメンバー、ジョン・レノンは、こんな名言を言い残した。「人生はあれこれ準備しているうちに過ぎていく。」

環境保護というのは、大きいことでもなく、小さいことでもない。でも、一種の生活スタイルになれる。

いかにやるかは、すべてあなた次第。

執筆者 写真・文: 趙山卉
執筆者所属 绿色昆明
翻訳と校正 翻訳:ヒョウウン、王麗 校正:棚田由紀子
メディア http://www.ngocn.net/home/news/article/id/362087

http://www.greenkm.org/detail/1202.html#rd?sukey=4093a841665b25f293775ea04b8076ee6f527e721655997661c96563fd1c8c33f93978022bb169e4c5b308bd07f3d5f5

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