2014/12/11 by Tanada

≪ソーシャル・イノベーションの星≫ 高戦

20141210-09

@高戦-郷村銀行

高戦:貧困者に更なる活力を与える

推薦の言葉:

信用協同組合と銀行は利益を目的にするもので、農民の資金は信用協同組合を通して都市と大企業に流れます。そのため、発達している地域は更に発達し、流動資金のない農村は、ますます発展できなくなるのです。高戦氏の郷村銀行(田舎銀行)という基金会の主な目的は、農民の家が豊かになることを通じて、農村経済の発展を促進することです。農村のお金を農村にストックすることにより、農家に対する比較的余裕がある資金サポートを獲得することが可能になるのです。

高戦氏は、江蘇省新沂市陸口協同組合の創始者であり、“ユヌスセンター・中国”執行長と、時代週刊新聞研究院の事務総長を兼任しています。陸口協同組合は、田舎を持続的に発展させるためのコミュニティ資金互助機関です。この協同組合は10年間の模索を通して、コミュニティの経済発展に必要である堅実な資金互助サービスを提供しており、将来性は良好です。現在、協同組合の業務はすでにバングラデシュの田舎銀行であるグラミンバンク(GrameenBank)モデルに見事に転向しました。田舎の女性を対象とする小額貸付を通じて、家族経営モデルを促進し、生活の品質を高めます。グラミンバンク独自の5人チームモデルは、貧困者を社会のネットワークに加入させ、社会資本となることを通じて、彼女達に更なる活力を与えます。

高戦氏は、江蘇省北部の最も貧しい村―江蘇省新沂市窑湾鎮陸口村に生まれました。大学生になったことが彼の運命を変えましたが、彼はひとときも農村のことを忘れませんでした。2002年8月に、江蘇省北部の農業で有名なシュ陽県官墩郷で、彼は何人かの大学生と一緒に農村発展協会を設立しました。そして10月には、農民と力を合わせ、窑湾鎮でも農村発展協会を設立しました。2004年の春節(旧暦のお正月)、茅于軾氏から寄付された7,000元の初期投資の力で、高戦氏は資金互助会を設立しました。基金会から貸し出した発展基金は、陸口村の加工、養殖、栽培、商業、運送などの業界の支援に用いられ、その結果生産を促進し、農村の経済を活発になりました。陸口村では、基金会のおかげで、現在、この地域で健全で小さな好循環が形成されています。

2010年、農村発展協会は協同組合に昇格しました。協同組合の資金互助プロジェクトは、ユヌス氏の創設したグラミンバンクモデルの運営方法を採用し始めました。しかし、グラミンバンクのモデルを見習うのは苦難の道でした。江蘇省北部の陸口村で、高戦氏はユヌス氏が1976年にジョブラ村で遭遇したのと同じような困境に陥りました。我が身を発展と学習の過程に置いたのです。資金互助プロジェクトの小額貸付は、いままでずっと農村の女性を目標としています。なぜなら、貧しい男性と比べると、女性のほうが更に金融サービスを獲得しにくいからです。女性の収入は家庭の幸福度への影響がもっと大きいのです。

協同組合は、田舎の女性が自分の村の中で共通の考えを持ち、経済的な条件が似通っていて、互いに信頼でき自信のある5人でチームを組むよう奨励しています。各チームはリーダーと秘書各1名を選出し、リーダーはチームの規律担当になります。すべての貸付業務はチーム会議で公開討論します。女性達は毎週の集まりを通して、彼女たちの生活に新しい要素、すなわち新しい思想と知識、友情や尊厳、そして勇気を注ぎ込みました。

新しいモデルを採用してから、すでに17チームの女性が貸付を獲得しました。村にいる大卒の3人の銀行員は、毎日田舎で奔走して、この偉大な実践を実施しています。17チームの女性が貸付を獲得したということは、35世帯がこの実践に参与したことを意味します。専業主婦が家庭の運命を大きく左右するので、女性の生きる意識が変わることは、家庭も変わることを意味します。家庭は社会の最も基礎的な細胞なので、社会の最も基礎的な細胞が変わったら、この社会もゆっくりと変化していくでしょう。

2012年、ユヌス氏が中国に来た際に、“ユヌスセンター·中国”の看板を社会に対して掲げました。高戦氏が行った実践は、ユヌス氏に認められました。それは栄誉であり、プレッシャーでもありますが、高戦氏と陸口村のパートナー達が更に慎重に前進する動力にもなります。

20141210-10

執筆者  
執筆者所属 社会創業家
翻訳と校正 翻訳:季新、校正:棚田由紀子
メディア http://csnet.asia/wp-content/uploads/6ce108d384e3efef49169dfdb28c3542.pdf

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