2014/10/07 by Tanada

【完全版】中国自然学校ネットワーク電子ニュースレター 第2号 2014年03月

答え自然の中

【本号について】

紆余曲折あり発刊が延びておりましたが、ようやく今号の発刊に至りました。今回のテーマは日本自然学校の研修です。

2013年11月から2014年1月にかけて、自然の友の黄海瓊さん、雲南自然教育センターの宋文莉さん、山水自然保護センターの鄒滔さんの三名が、日本自然学校技術援助プロジェクトの第一期研修生として日本へ行き、学習・交流をしました。2カ月間で、彼らは日本最大の自然学校Whole Earth自然学校で多様な自然学校活動を学習・体験しました。国内の自然学校視察団に従い、田貫湖ふれあい自然塾と日本自然学校ネットワーク会議主催地――清里高原にあるKEEP協会を訪問しました。その後、仙台北部のくりこま高原自然学校で年越しをし、寒冷地であるくずまき高原牧場で2週間の雪中冬季キャンプに参加し、日本自然学校のカリキュラム設計・活動実施から運営に到るまでの様々な面をあらゆる角度から理解・体験しました。帰国後、関連文章の執筆を除いて、彼らはそれぞれの都市で日本自然学校を共有する会を積極的に開催し、自らの研修での経験が国内自然学校の発展に貢献することを望みました。

日本の自然学校 研修日記――愛の理論

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宋文莉 雲南自然教育センター

大抵の場合、私たちは理論を見つけてから解決方法を探します。では、自然学校にはどんな基礎理論のもとで何を打ち立てようとしているのでしょうか?生態学、教育学それとも社会学?きっと厳格かつ系統的なシステムで学校の隅々まで指導しているのでしょう!whole earth自然学校(以下WENS)に来てから、その基礎理論に私は心から納得しました。

日本にある3700余りの自然学校の中で、1982年に創立したWENSは一番古い自然学校です。設立した頃は、東京ディズニーランドがオープンし、テレビゲームが盛んに行われる時代でした。創始者の広瀬氏は、軽トラックに動物を乗せて外へ出向き、子供たちに騒がしい公園や温かみのない電子製品ではなく、家畜と接する機会を作りました。やがて、動物と接することをきっかけとして、自然と接する様々な活動にまで発展したのです。グライダーや熱気球、鐘乳洞探険等が、この体験の内容です。これまで、多数のテーマイベントを実施してきました。4月から6月までは、最も人気のある休学旅行の時期で、毎年22,000人もの学生がWENSの体験活動に参加しています。

コーディネーターのJolieは穏やかだけれどはっきりした口調で説明します。自然学校が遵守する理論は何かと聞いたところ、彼は黒板に“愛”という文字を書きました。人間がある人もしくはあるものをしっかりと守りたいと思う時、その原因はというと、守りたいものが好きだからです。例えば、お母さんが子供に対する愛情と保護がそれに当てはまります。全く知らない物事について、感情が発生することはありません。ある機会で知り、接触し、交流して、初めて感情が発生します。自然への思いも同じです。環境問題に関して、子供は本から多くの保護のしくみを学べますが、ただの頭の中の知識にすぎず、感覚を持ってないので、自然が好きになることはありません。だからこそ、自然学校が提供した一番のものは機会です。子供が自然に対して感情をもてるようにする機会です。子供に自然と接触させて、一緒に遊ばせる。自然学校は愛が生まれる場所です!それは冗談としても、教育は一朝一夕のことではありません。私達の目的は、大きな炎を上げるのではなく、いくつか種火を作ることによって、愛情の炎を自由に燃やすことです。総じて言えば、私達の目的はより良い社会を建設すること。意識があるだけは足りない、行動しなければならない。また、行動には感情の共鳴が必要です。

これはWENSの最も基本となる理論です。それは、私達が常に話題にしている、理論として扱ってない“愛”です。この基礎理論があれば、たくさんある“目的”や“期待”の中でもつれ合うことは、もうないでしょう。そして、基礎理論に沿って、さまざまな行動方法を改めて探るのです。

【宋文莉:自然教育センター カリキュラム主管。西南林業大学生態学修士。修士課程の院生時代は、2007年~2011年に民間の環境保護団体であるグリーン昆明(緑色昆明)での実習や、市民・家庭・子ども向けの自然体験活動を企画するなど、数多くの社会的実践に参加。地元の自然教育センターに入る前は非営利団体である Winrock International に勤務、非営利組織の組織体力の向上に従事した。2013年11月末に、自然学校研修のため2ヶ月間日本に滞在した。】

その他のおすすめ関連文章:

『日本の自然学校 研修日記』宋文莉 http://blog.sina.com.cn/s/blog_9baa46a10101fn8d.html?ref=weibocard

『ゆったりとしたノルディック・ウォーキング』宋文莉 http://blog.sina.com.cn/s/blog_64721da20101n4bl.html?ref=weibocard

『食べ物を通じて感じる命』宋文莉http://blog.sina.com.cn/s/blog_64721da20101n7g2.html?ref=weibocard

『体験の魅力』宋文莉 http://blog.sina.com.cn/s/blog_64721da20101ncfr.html?ref=weibocard

『自然塾――自然体験の入口』宋文莉http://blog.sina.com.cn/s/blog_b31740680101b21d.html?ref=weibocard

『共に成長する』宋文莉 http://blog.sina.com.cn/s/blog_b31740680101b5ey.html?ref=weibocard

『富士山麓 人と獣の衝突』鄒滔 http://m.weibo.cn/1722833552/3676482197788585?sourceType=sms&from=1042695010&wm=4209_8001

【業界ニュース】

自然共生型社会を目指す――2014年東アジア地球市民村

東アジアで生活する人々は、それぞれが異なる国家や地区にいても、同じ空を見上げ、ひとつの海で繋がっています。共に持続可能な共生する未来を描き、創造する為、2014年3月8日(土)から9日(日)の2日間、『自然共生型社会を目指して――2014年第0回東アジア地球市民村』が上海で開催されました。

この活動では中国、日本、及び香港、台湾等東アジアの国家と地区から数十の自然共生型社会を目指す民間団体を招待し、個人も参加し、百以上の人々が関心を寄せ参加につながりました。

主催:日中市民社会ネットワーク、一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト

協賛:上海益優青年ボランティアセンター、福建正栄公益基金会、世界自然基金会、雑誌『ECO-NOMY』、

復旦商業知識(FBK)、上海農好農夫市集、楽与永続工作室、上海閔行自治区莘庄青草公益事業センター

Special Thanks:Lead&Beyond 中国の持続可能な発展とソーシャルイノベーションのための若手リーダー養成プロジェクト研修員の皆様による無償奉仕

会場:上海市長寧区虹橋街道古北市民センターおよび広場(主会場)、青浦区岑卜村(視察)

テーマ

1.農業と食品の安全(有機農業、CSA、例:生協)

2..環境教育(自然学校、農業体験、エコツアー)

3.生活様式(楽活、持続可能な計画、半農半X生活)

4.廃棄物と汚染問題(ゴミ分別、観光地のゴミ問題、水汚染、PM2.5)

5.エネルギー(エネルギー構成、自然エネルギーと省エネ推進、エコ建築、メタンガス、バイオ燃料)

6..持続可能な発展(UNDESD、エコツアー)

7.企業CSR(企業の環境保全への参与、企業・学校・NGOの協働・マッチング)

8.ボランティア活動(各種国際ボランティア活動の紹介 例:Gap Year、Working Holiday)

9.環境政策と提唱(各国の環境政策、事案、生活様式と行動変化を促すアイデア・企画)

四川省――林業治山と森林の自然教育交流検討会を開催 森林自然教育行動宣言を発布

3月11日、『林業で山を治める森林自然教育交流検討会』を成都で開催し、国家林業局、四川省政治協商会議、四川省林業庁より多くのリーダーが集まり、中日合同四川省地震災害後の森林植生回復プロジェクトの首席顧問、四川省部分市(州)県(区)林業(園林)局、林業企業、営林場、自然保護区管理局(所)の部門責任者及び山水自然保護センター、世界自然基金会、保護国際、大自然保護協会、西部自然基金会等公益組織の代表、甘粛省、重慶の代表約80名がこの会議に参加しました。会議での交流は林業治山と森林自然教育理念、方法と作業経験に及び、合同プロジェクトの成果の展示場所や森林学校、自然学校等の、森林教育および自然教育や生態復旧教育の基盤・道しるべとなる場所の建立・建設について検討されました。また四川森林自然教育行動宣言も発布されました。

新浪微博:@四川森林自然教育网络

微信公衆号(オフィシャル・アカウント):四川森林自然教育网络

QQ群:四川森林自然教育网络229380192

SWNEネットワーク拠点の開設

SWNE(訳注:小路自然教育工作室)ネットワーク拠点は主に、自然教育理念を広めるためのものです。最新の自然教育活動情報を共有し、自然教育のパートナーの成長を促します。主な内容は自然教育方法の簡単な紹介、自然教育関連書籍と事例の共有、自然体験活動の推進等々です。

微信公衆号(オフィシャル・アカウント):Summer Wonder

「自然学校 おすすめ」天水市秦州森林体験教育センター

天水市秦州森林体験教育センターは2011年3月に設立しました。出資金は、中国政府とドイツ政府が共同出資した甘粛天水生態圏森づくりプロジェクトのあまった資金と政府からの配給資金です。国内初の、体験参加型の森林体験教育機構です。 ホームページ:www.tsfepc.com

1.森林体験教育の理念及び教育方法

森林体験教育(Forest Experience Pedagogy)とは自分自身が本来持っている感覚で森を感じてもらい、知ってもらうことを通じて、森と人間の活動とのかかわりを理解してもらうものです。これによって、人が積極的に森の保護事業にかかわる姿勢を持ち、持続可能な楽しく学べる体験教育方式が実現します。

森林体験教育方式は2種類あります。一つは自然体験法です。通常は、遊ぶ力を借りて自然と親しむことによって、純粋に自然を感じる力を高めることを実現します。もう一つはグループワーク方式で、自然体験から身に着けていきます。同時に、測量や分析、実験活動を行うことによって完成します。

2.主な目標

天水市秦州森林体験教育センターは、訪問に訪れた団体に森に関する知識を与えながら、森や林業に興味を持たせ、自然体験の機会を提供しています。このような活動は持続可能な教育方式にとって不可欠のやり方です。しかし、これだけではなく、「発展しつづけていく」という面も持っており、発展していく為に必要な能力を育てることも欠かせません。また、それぞれが人と自然とのかかわり意識を高め、生存と文化における自然エネルギーの重要性を強調し、継続可能な発展していく未来を作るためにできることは何か、どうやってそれを実現させるかを、個人個人に考えてもらいます。

3.天水市秦州森林体験教育センターの構成団体と具体的な実施

2011年3月に、甘粛省天水市区委員会、区政府の同意を得て、天水市秦州森林体験教育センターが設立されました。秦州区により、天水市秦州森林体験教育センターは資金を全額給付され、株式制度が適用されました。公務員16人の他に、職員が21人おり、うち大学卒が14人、専門学校卒7人、林業エンジニア3人、林業エンジニア助手3人、技師1人です。

天水市秦州森林体験教育センターの全職員は2011年5月、2011年8月から9月、2012年3月、2012年9月に天水でドイツの体験教育の専門家による森林体験教育研修を4回受け、さらに2012年5月にドイツのバイエルン州とバーデン=ヴュルテンベルク州での14日間による森林体験教育研修を受けました。

天水市秦州森林体験教育センターの仕事は主に2種類あります。

  1. 森林体験教育実践活動の推進:2011年5月から現在に至るまで、森林体験教育センターによる森林教育実践活動は85回、延べ人数は4475人に上ります。内訳は、未就園児150人、小学生1950人、中学生1050人、高校生550人、大学生350人、成人452人です。
  2. 森林体験教育研修:森林体験教育研修を4回開催しました。研修を受けた人は林業関係者、幼稚園教諭、小学校および中学校の教職員を含む、延べ95人です。

「自然学校 おすすめ活動」

自然からのプレゼントー中韓生態圏教育交流遊学

韓国のエコピースアジアと魔法使い猫(magic cat)エコ手作り工房の共同主催による、生態教育遊学活動シリーズです。主な目的は、中韓の自然教育関係者同士の交流と、韓国の自然教育/環境教育を見学・体験、中韓の自然教育がコラボする機会の創出です。

期間:5月19日(月曜日)~26日(月曜日)8日間

場所:ソウルおよびその周辺

詳細情報は微信の公衆号(オフィシャル・アカウント):Summer Wonder

2014年 春季日本自然学校視察

2014年の春季日本自然学校見視察ツアーはCSネットが主催し、4月中旬と6月の2回実施されます。4月の回は満員で、6月の回がまもなく応募開始となります。視察内容は、日本では代表的な自然学校を4校見学し、日本自然学校業界で代表的な人物による講義を受けます。他にも、自然学校の関係者との交流や、日本学校の歴史、現状、今後について理解を深めます。

詳細情報は:自然教育交流QQグループ:自然有答案(自然の中に答えがある)280418967

問い合わせ先:山水自然保護センター 邹滔 tzou@shanshui.orgまで

日本自然学校による、成都および昆明での交流活動

成都会場:

時間:3月24日(月曜日)19:30~21:00

場所:成都老本虫コーヒー店 武候区人民路四段28号,玉洁东街2号(心族宾馆南側)

話し手:山水自然保護センター 邹滔《富士山麓での自然教育》

主催:成都Green Drinks

申込:無料

昆明会場

時間:3月29日(土曜日)14:30-17:00

場所:昆明市五華区護国路28号 大院中科院大楼6階“創座”(華山眼科隣り)

話し手:大自然保護協会 李笑兰《日本の自然学校で学んだこと》

山水自然保護センター 邹滔《富士山麓での生活》

雲南在地自然教育センター 宋文莉《自然の中で遊び、成長していく》

主催:雲南在地自然教育センター

申込:無料,電話番号:13987140102(茉莉)まで、メッセ―ジに「名前+人数」を明記してください。

執筆者
執筆者所属 山水自然保護センター  http://www.hinature.cn/
翻訳と校正 翻訳:市橋美穂、陳セイ 校正:棚田由紀子
メディア

http://csnet.asia/wp-content/uploads/774d4455da999a29bed54db1dabeae42.pdf

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