2014/03/05 by jixin

【pal*system】培ってきた豊富な人脈を駆使して 地域づくり、街づくりを手がけたい

街カフェ 大倉山ミエル(横浜市港北区)

 

商店街の一角にある「街カフェ 大倉山ミエル」。「ミエル」とはフランス語で「はちみつ」の意味。「商店街の空き店舗で、はちみつのアンテナショップをやりませんか」という地元商店会の声掛けに応えて、2010年11月にオープンした、コミュニティカフェです。

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写真:エルム通り商店街の中ほどにある「ミエル」。

きらびやかな飾り窓がとても印象的なお店。

 

街カフェは、地元商店会や

行政との連携があると有利

 

東急東横線・大倉山駅を降りて、駅前のエルム通りを数分歩くと「街カフェ 大倉山ミエル」はすぐに見つかります。花のような笑顔で出迎えてくれたのは、持ち前の人脈づくりで、その活動範囲を大きく広げている、「ミエル」代表の鈴木智香子さん。満席の店内はコーヒーやお菓子の香りでいっぱい。ちょうどキルト教室が開かれていて、5、6人の若いお母さんたちがテーブルを囲んで、和やかに手仕事を楽しんでいました。

 「いつもこんな感じでカフェは賑わっています。でも、私はもともとカフェが目的ではなくて、このスペースを市民参加の〝街づくり〟の拠点にしたかったんです」(鈴木さん)。

鈴木さんは、一級建築士の資格をもつ建築家で、かねてより身近な街づくりに関わりたいと思っていました。そんな時、転勤先の札幌で市が開いた公園づくりワークショップに参加したところ、愕然……。出席していたのが、行政関係者や建築事業関係者ばかりだったからです。

 「これでは市民のための町づくりとは、かけ離れたものになってしまう。そう思ってから、私は市民参加型の街づくりをいつか実現したいと思っていました」

横浜に戻り鈴木さんは、未就学児童のための「公園あそびの会」を作り、お母さんのための講座やコンサートを手作りで開くなど、活動を行ってきました。そうした地道な取り組みが、ミエルを支える多くの人脈につながっていったのです。

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写真:地元産の野菜や蜂蜜を使ったランチが評判。

蜂にちなんで888円のランチプレートも。

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写真:店内でのキルト教室の様子。終わると、

お茶とケーキでおしゃべりが盛り上がります。

 

鈴木さんの仲間作りでつながった、強力なバックアップがあることも、ミエルの特長です。地元大倉山には、社団法人・横浜市商店街総連合会と同・横浜建設業協会が連携して、商店街と建設業と地域の活性化をめざす、「ヨコハマ商建連携事業の大倉山プロジェクト」があります。この事業の支援を受けて、ミエルはオープン。建設業協会がお店の内装工事を支援したり、同プロジェクトが進める「養蜂プロジェクト」で収穫した大倉山産はちみつを店内で販売したり、地元の食材を使ったランチを提供するなど、さまざまな連携のたまものが、ミエルの活動を広げています。

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写真:「ミエル」代表の鈴木智香子さん。

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「お店の什器やキッチンなどのハード面は、養蜂プロジェクトから、運転資金は『ビジネスプランコンテスト』に応募して、起業支援金を獲得しました。カフェの立ち上げには、助成事業をうまく活用するのも大事なことだと思います」

ミエルをオープンする際、鈴木さんの自己資金はゼロだったというから、驚きです。

 

行政や生協からの委託事業

講座依頼でも引っぱりだこ

 

2011年度は、横浜市経済局より、「地域応援サロン」事業を受託し、地域の元気なお母さんたちと、「街の中であれがしたい、これがしたい、これができる」とブレーン・ストーミングを繰り返し、実際に『おまつり』を開催するなど、実践型のワークショップを実施しました。また、民間不動産会社と提携して、モデルハウスを利用したセミナーなども開きました。鈴木さんは「街カフェの運営者」として、引っぱりだこの存在です。

 「横浜市の受託事業のサロンでは、『私たち(市民)が動くと、街がもっと楽しくなる』という視点でお話をさせてもらいました。結局、私たちの活動は、地域にすでにある資源(ヒトやコト)を掘り起こしていくことが大事なんです」

事業経営のノウハウをミエルから覗いてみると、収益構造が明確で、継続可能なスタイルをとっていることがわかります。収入はカフェの売り上げが中心ですが、これはスタッフの人件費や材料費にあて、家賃など毎月の支払いは店内にある「BOXショップ」(約30店舗)の使用料で賄うという仕組みです。お店やイベントの広報は、ホームページとフェイスブック、口コミを利用するなど、スリムな経営が特徴です。

 「現在も毎月の支払いに苦労していますが、おかげさまで、街カフェのモデルケースとして視察に訪れる人もいるので、うれしいですね」

2月の記念シンポジウムにパネラーとして登壇予定の鈴木さんは、「私たちなりの活動をお話したいと考えています」と言います。

 「ミエルに来店する地域のみなさんの中には、『のんびる』の読者の方も少なくないですよ。生協が地域活動を応援するというのは、とても大事なことだと思いますね」

カフェ「ミエル」は、大倉山の町づくりの拠点として、無限の可能性を秘めているように感じました。

 

街カフェ 大倉山ミエル 〒222-0037 横浜市港北区大倉山2-6-18 森ビル1F

TEL&FAX:045-717-6778 E-mail:miel.okurayama@gmail.com HP:http://cafemiel.jimdo.com/

【営業時間】9:30~20:00(日曜祝日、その他不定休)

 

執筆者

執筆者所属

翻訳と校正

メディア

パルシステム・セカンドリーグ月刊「のんびる」No.76(2013年2月号)より転載(pp.42-43)

 

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