2014/02/13 by Tanada

「ターミナルケア三人組」による無料コミュニティーサービス【後編】

【前編】http://csnet.asia/archives/15423

【原文(中国語)】http://csnet.asia/zh-hans/archives/15430

徳勝モデルはがん患者にしか適用しない

韓琤琤氏は、ターミナルケアは本人意思次第ではないかと考えている。それは理想的な状態だ。しかし、中国では、患者の家族が決定権を握る場合が一般的だ。

中国のターミナルケアは、従来の考え方と倫理的な「摩擦」の中で進んでいる。中国の従来の考え方では、死に関する話題はタブーだと韓琤琤氏は言う。「従来の考え方では、医学の理解への誤解もある」。また路琦氏は、治らない病気であっても、従来の考え方で積極的に患者に治療を受けさせる家族が多いと話す。

しかし、「徳勝モデル」では、ターミナルケアを受ける患者には、主病の治療を止めている。家で治療を受ける場合、規定量に基づいた薬の使用指導、心理カウンセリング、訪問介護などのサービスを受ける。危篤状態になって病棟へ移されてからは、主に鎮痛、吐き気を止めるなどの医療サービスを受ける。

治療を続けるか、またはターミナルケアを受けるか、それを決めるのは誰だろう?韓琤琤氏は、ターミナルケアは本人意思次第ではないかと考えている。それは理想的な状態だ。しかし、中国では、患者の家族が決定権を握る場合が一般的だ。

そのため、尿毒症やエイズなどの患者に対して、センターはターミナルケアを提供することができない。センターのサービス対象はがん末期患者に限られている。センターに入居するには、大きい病院が発行した「がん広範囲移転」という正式な診断証明書が必要だ。なぜなら、このような状況では、患者の余命は大体半年程度なので、積極的な治療とターミナルケアのどちらを取るかという「選択問題」を避けるのに好都合だからだ、と韓氏ははっきりと言った。

韓琤琤氏の説明によると、最近、徳勝コミュニティ衛生サービスセンターは人民病院疼痛科と連携し、がん痛患者のために「疼痛ポンプ」という医療機器をデザインした。痛みが現れた時、患者は自分で疼痛ポンプを操作し鎮痛薬を皮膚に注射することができる。同時に、その情報が医者のプラットフォームに伝送される。こうして3、4日経てば、医者は患者が必要とする一日あたりの鎮痛薬の有効量を簡単に把握できる 。患者は個別の「鎮痛処方箋」を獲得したといえる。患者はこの処方箋によって、家で自分の痛みを緩和することができる。現在、「疼痛ポンプ」はまだ試験段階だが、今後ターミナルケアサービスへの応用が期待できるだろう、と韓氏は言う。

 北京市衛生部門の関係者の話によると、現在、各区県を含む北京の衛生、民政部門の多くは、ターミナルケアを含むリハビリ介護サービスを模索している。

 寥さん(女性)は結腸がん骨転移の患者で、5日に積水潭病院から退院したばかりだ。次の日、彼女の娘は診断証明書を持って、センターまで相談を求めてきた。彼女によれば、母親のことについて家族が相談した結果、母親の痛みを緩和させ、静かに看取ることを希望した。「近年、ターミナルケアへの受け入れに対する、市民の意識が向上した」と路琦氏は言う。

訪問介護する時、患者と握手するのが基本だ。握手など体の動きを通じて、患者はわれわれの善意と関心を感じることができる。続いて、患者と普段のように話す。「どんな感じで調子が悪いのですか?」「どこが痛いですか?」「眠れますか?」などの対話を通じて、健康評価アンケートも簡単に完成できる。

――徳勝コミュニティ衛生サービスセンターターミナルケア科主任、西城区生命ケア相談サービスセンター副主任 路琦

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翻訳と校正 翻訳:季新 校正:棚田由紀子
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