2013/03/31 by jixin

【セミナー報告】 3/26 これだけは押さえよう!「NPOの政策提言/アドボカシーを成功に導く10のポイント」(1)

2012.04.06

1.実施概要

(敬称略)

タイトル

これだけは押さえよう!「NPOの政策提言/アドボカシーを成功に導く10のポイント」  ― 自己診断・相互診断チェックリスト ―

日時

2012年3月26日 14:00~16:00

場所

中野サンプラザ研修室10

(東京都中野区)

主催

NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会

参加者

40名

講師

シーズ:松原、北澤

当日

スタッフ

シーズ:松原・大澤・池本・鈴木・榎本・大庭・北澤、山本、坂本

助成

三井物産環境基金

プログラム

14:00-14:02

はじめに

主催者あいさつ

14:02-14:15

政策提言の課題

三井助成事業からわかったアドボカシー活動の課題

14:15-15:45

アドボカシーを成功に導く10のポイント

アドボカシー活動のポイント解説、ワークシート作成

15:45-16:00

まとめ

ワークシート発表とまとめ

 20130331-01

 

 

 

 

 

 

2.セミナー要旨

(1)あいさつ (シーズ北澤)

主催者よりセミナー開催の挨拶。今日の進行について説明を行った。

(2)政策提言の課題(シーズ北澤)

三井物産環境基金からの助成事業「環境NPOのアドボカシー能力向上事業」の中で行なったアンケート調査などから見えてきた、環境NPOがかかえるアドボカシー活動の3つの課題と、環境NPOのアドボカシー能力向上に向けたシーズの取り組みについて、シーズ北澤より説明を行った。

( アンケート調査の詳細はコチラ

■課題1) 合意形成の主導権を持っていない

アンケートでは、問題を把握するための「調査・研究」や「解決策の検討」、またミーティングなどによる「団体内部の意識統一、課題の共有」、「公衆へのキャンペーン」などの活動は、積極的におこなっていた。その一方、「利害関係者(ステークホルダー)の整理・拡大」などの活動は少ない。アドボカシーでは、反対の立場の団体や個人を含め、様々な立場の人を巻き込むことが肝心だが、それができていない。このままでは、仲間内での合意は取れても、相対する立場の団体・個人も含めた社会的な合意形成には至らず、課題解決に結びついていかない。そのため、ステークホルダーの整理や拡大に積極的に取り組み、社会的な合意形成をつくりあげるプロセスをふまえて、アドボカシー活動を進めていくことが課題といえる。

■課題2) 「手順」に対する理解不足

アンケートでは、今後取り組みたい活動として「ステークホルダーの整理・拡大」について関心が低かった。課題解決に向けて、誰をいつまでにどのように説得し、どう動いてもらうか、戦略を立てることが大切だが、このままでは戦略的な活動を進めることはできない。ロビー活動の結果の中間評価や事後評価、フォローアップの活動なども含め、アドボカシーの基本的な手順への理解を深めることが課題となっている。

■課題3) 活動を支えるファンドレイジング

目前の問題に対し、対処療法的に取り組むことも必要だが、問題を根本的に解決することも大切。アドボカシーは、社会の体制、制度がうまく機能していないために起きる課題を、根本的に解決できる手段。アンケートではほとんどの団体が政策提言が必要とはいっているが、実際に、政策提言を活動の中心にすえている団体は非常に少ない。必要と感じながら、副次的な活動にとどまってしまう理由として、スタッフや資金不足を挙げた団体が多い。その意味で、アドボカシー活動を支えることのできる組織づくりが重要な課題である。

(3)アドボカシーを成功に導く10のポイント (講師:シーズ松原明)

アドボカシーを成功に導く10のポイントを松原より解説。解説の後に、30分程度の時間をとり、ワークシートの記入をおこなった。

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【講義のポイント】(主なもののみ記載)

・アドボカシー活動を既にやっている団体は少ないようだが、これからやりたいと思っている人も実験ということで取り組んでほしい。

・アドボカシーの工程については、シーズのブックレットシリーズ12【工程編】13【事例編】で、かなりしっかりと書いているので入門編はそれを見て欲しい。本日は、それを機能させるためのアドボカシーのややこしい人間関係について話をする。本日話をする10のポイントに優劣関係はなく、相互に関連するものもあるが、大切なことなので重複はご容赦いただきたい。

【表】(アドボカシーを成功に導く10のポイント

 1.アドボカシーは明確な目標を獲得するためにある。

 ○アドボカシーは明確な成果を出すために行います。

 ○アドボカシーでは受益者の利益が最優先事項です。

 ○アドボカシーでは諦めることが前提です。

 ○アドボカシーは行動です。

 2.アドボカシーは独特のバトル/ゲームである。

 ○アドボカシーは、従来の利害関係に変化を生み出すものです。

 ○「戦い」はアドボカシーの基本的特性です。

 ○アドボカシーは先手優位です。

 ○バトル/ゲームのルールは基本的に与件です。

 ○アドボカシーには審判が必要です。

 ○アドボカシーではスケジュールは与件です。

 3.アドボカシーはチーム戦である。

 ○アドボカシーはチーム戦です。

 ○3つのマネジメントが必要です。

 ○自分と他者の貢献・役割を理解することが求められます。

 ○参加者の満足は目的への貢献に焦点を合わせます。

 ○相手もチームであることを理解しましょう。

 ○相手を知り、己を知らば百戦危うからず。

 ○チームでは内部闘争が頻発します。

 4.アドボカシーは交渉事である。

 ○アドボカシーは交渉事です。

 ○妥協は不可欠の要素です。

 ○「身内の論理」は通用しません。

 ○決めたことと段取りは守るべきです。

 ○交渉担当者がきちんと交渉できる内部環境を担保しましょう。

 ○はしごを外さない。

 ○アドボカシーを個人の政治家・政党に任せてはいけません。

 5.アドボカシーは他力本願である。

 ○アドボカシーは基本、他力本願であると了解しましょう

 ○他力本願のために自分のできることを理解しましょう。

 ○アドボカシーは情報戦です。

 ○三角関係を作り出しましょう。

 ○誠実であることが求められます。

 ○フェアであることを呼び掛けましょう。

 ○私欲も計算のうちです。

 6.アドボカシーは結果責任である。

 ○アドボカシーの結果は自分自身に帰します

 ○目標を獲得できなければ失敗です。

 ○責任を持つために自分を超えたチームを作りましょう。

 ○場合によっては断絶も必要です。

 7.アドボカシーには工程がある。

 ○アドボカシーは基本的には長い工程がかかります。

 ○アドボカシーの工程はバトルステージに分解できます。

 ○全工程を通しでシェアしないとトラブルになりやすい。

 8.アドボカシーには資源が必要である。

 ○アドボカシーには、コストがかかります。

 ○アドボカシーには人材が要ります。

 ○アドボカシーには時間が要ります。

 ○アドボカシーには「賭ける人」がいります。

 ○新しいテクノロジーを活用しましょう。

 9.アドボカシーのリスクは誰かが負わなければならない。

 ○リーダーシップとリスクを誰かが負わなければなりません。

 ○決めたことには責任を持つ覚悟が必要です。

 ○外部や協力者に対する責任を考えることが求められます。

 ○スピードとタイミングは極めて重要となります。

 10.アドボカシーでは成果のフィードバックが必要である。

 ○成果は小まめにフィードバックしましょう。

 ○記録をしっかりつけてシェアしましょう。

 ○失敗もきちんとフィードバックしましょう。

 ○成功・失敗の責任を明確にしましょう。

 ○個人や組織が成果を独占しないようにしましょう。

 ○リーダーシップやリスクを取ってくれた人を評価しましょう。

 ○次のステージに備えましょう。

執筆者

 

執筆者所属

 

翻訳と校正

 

メディア

特定非営利活動法人 シーズ・市民活動を支える制度をつくる会(C’s)のホームページより転載:http://env-advocacy.jp/contents/e_2681.htmlの前半

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