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草の根NGOがなぜ非公募基金会に冷遇されるか
2012年、第4回中国非公募基金会発展フォーラムが広州で開かれた。このフォーラムでは、香港中文大学の市民社会研究センターと中山大学公益慈善研究センターの共同研究である「非公募基金会課題研究報告」が公表された。報告によると、中国の国内にある2010年以前に設立された1096カ所の非公募基金会を対象とした調査が行われ、その結果、我が国の非公募基金会の発展は依然として初期段階ということが明らかにされた。調査対象となっていた非公募基金会のうち、草の根NGOへ支援する団体はわずか8.9%だけであった。
統計の結果によると、11月20日までの時点では、新規の非公募基金会団体の数は中国全土で218あり、団体総数は1591に上っていた。しかし、団体の大多数が基金会の「散財之道(どのような方法で財貨を配り他人にメリットを与えるか)」を熟知していないという。そのため、今回の中国の非公募基金会フォーラムでは、「財劲其用,追求卓越(財の使い道によって社会への貢献を十分生かし、より良い目標を目指す)」をメインテーマとし、「战略性社会投资(投資戦略)」、「基金会的資助之道(基金会の援助の方法)」など、いくつかの議題について各法人代表や団体代表が議論を交わすよう、会議が進行された。報道によると、今年の大会は15の非公募基金会団体が共同で主催し、316の団体が大会に出席したとのことであった。
民間の公益資金への援助が極めて少ない
グローバルな視点から見れば、非公募基金会が「公益生態系」の上流にあり、基金会による援助は、公益業界の発展、社会問題の解決、さらに社会資本の育成に対し重要な働きをもっている。しかし、「非公募基金会課題研究報告」によると、我が国の非公募基金会の公益資金の支出は全般的に少なかった。
それのみならず、資金援助型の非公募基金会にしても、草の根NGOへ本当の意味での援助がわずか8.9%に過ぎず、さらに、それも大半は教育研究や貧困援助といった2つの伝統的な領域に留まっていた。本報告で取り上げられた資金援助を行っている非公募基金会の88の有効標本調査の結果によると、非公募基金の支出額のうち、62.9%が大学法人に贈られており、6.5%が政府機関の援助に用いられているとされていた。
非公募基金会は積極的に「公益生態系」に融合すべき
非公募基金研究プロジェクトの責任者の朱健剛氏が、非公募基金の援助意志について三つの規定要因があると指摘した。第一に、開放かつ豊かなネットワークを持つ非公募基金会ほど、また、他の公益団体との協働や提携が多いほど、援助する傾向が強い。第二に、公募基金会が若いほど、資金援助の事業への展開が多い。最後に、基金会自身の価値観や経営理念が援助の方向を影響する最も重要な要素となっている。
報告は以下のように提案していた。非公募基金会は、自分自身が閉じ込められている現状を打破し、自発的に「走出来(現状を打破し新しい道を歩む)」戦略を実施し、公益生態システムの一環になるよう努めるべきである。また、資金援助を、人々をつなげるための架け橋とし、資金の援助と調達を結びつくようにしなければならない。さらに、非公募基金会は、プロフェッションナルな民間公益団体、ソーシャル・イノベーション(社会革新)の専門家、マスコミ、学校等と多様な協力関係を結び、より質の高い公益を目指すべきと提言していた。
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翻訳と校正 | 翻訳:劉楠 校正:棚田由紀子 |
メディア | 中国発展簡報”NGOニュース”より 原題:非公募基金缘何冷落草根NGOhttp://www.chinadevelopmentbrief.org.cn/newsview.php?id=6526 |
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